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好きな音楽〜私立恵比寿中学(エビ中)その1〜

2019年は仕事もプライベートもものすごく大変で時間がなかったので、会社の行き帰りに音楽を聴くことでストレス発散をするような日々でした。特に帰り。普段は駅からバスに乗るところを、その4停留所区間約2kmを歩きながら大きな音で聴く、というのが日課になっていました。

ジャズのサークルにいた頃の名残があり、小難しい音楽を小難しく聴くというのも嫌いではないのですが、そんな疲れた帰宅路なので、スカッとする気持ちよい曲を選ぶことが多く、椎名林檎、東京事変、レキシ、フジファブリックなどをよく聴いていました。

大体において、スタジオ収録盤よりもライブの方がアツく気持ちが入っているので大好きなのですが、Youtubeを漁るとそういうのがいっぱいあるんですよね。毎月20GBまで通信量を増やして聴いていたのでした。

椎名林檎とレキシとフジファブリックを見ていると、おすすめのところに私立恵比寿中学の「自由へ道連れ」のライブ動画が出てくるわけです。正直あんまり期待をせずに見始めたのでした。今思えば、18年のエビ中のMUSiCフェスに出ていたフジファブリックの「若者のすべて」をたくさん見ていたのでした。

「アルバム発バム」という言い間違えに苦笑していたのですが、歌が始まって、「おやぁ、おやおや、あれ?、これは!」
という感じになったのでした。みんなうまいなあと。これは気持ちいい音楽だぞと。ステージの上を走り回った直後に大きな口を開けてしっかり歌い始めるのすごいぞ、と。そして、最後の最後に、「放たれたい、相反するぅ」という歌詞の「る」の音、Hi F#を地声(ミックスなのかな?)で、でも喉をしめて張り上げるわけではなく、自然に出す感じに完全にやられました。

そこから色々漁り始めました。生粋の引きこもり気質を発揮し、調べずにいられなくなってくるのでした。で、最初のうちは誰が誰だか全く分からないわけです。なんなら、時代によってグループの人数は違うし、最近のものでも5人しかステージに立っていない動画でもどうも立っているメンバーが異なっているようだし、同じ人でも髪型は違うし、たまにメガネかけてるし、コメント欄の名前も人数より多い名前が書いてあるし(あだ名も含め呼び方が多い)!

何度も何度も色々な動画を見てネット上で調べていって誰が誰だかを理解して、そのうちだんだん音だけでわかるようになりました。声の特徴がひとりひとり随分違うので、聞き分けられるのは早かったように思います。声の聞き分けができてきた順番は、小林さん、中山さん、星名さん、真山さん、柏木さん、安本さんだったように思います。これまでこのnoteではアーティストは基本呼び捨てでしたが、エビ中のみなさんだけはなぜかさん付けで呼びたくなるので、そのようにします。

まず最初に気になったのが「感情電車」。小林さんの歌(出だしや「その空〜」のところ)が素晴らしく、そのうちこの曲に込められている様々な思いを知るようになり。。。

そうそう、割と早い段階で10周年記念本である「HISTORY」を買って読んだので、グループの様々な歴史を網羅的に知りつつ、音楽を聴いている状態でした。

17年の春ツアーの最終日の「紅の詩」のメガネの柏木さんの伸びやかな歌に衝撃を受け、18年ふぁみえんの「君のままで」の安本さんのイケてるフード被りにかっこいいなあと思いました。これまでの3曲が入っているアルバム「エビクラシー」へのリンク。

昨年、結成10周年ということでアルバムが2枚出ています。これ、両方名盤です。ステイホーム期間中は、ずーっとこの2枚をリピートしていました。

この2枚は音楽的な振り幅が広く、曲を提供したアーティストへの興味が広がりました。何しろメタルまでありながらも、全体を通じて芯が通っている。この「PANDORA」。これだけのトラックなのに星名さんのキャラのたった歌声でエビ中らしい曲になっているところがすごい。

その上で、エビ中のいいところ、すごさは、ライブにあると思います。生バンドをバックに観客は着席・コールなしの「ちゅうおん」というライブが本当にいい。

そして、この夏にアルバム「Playlist」の全曲を含む全21曲の配信のみのライブをやっていたのですが、実にいいライブでした。ダイジェスト版しかないのがもったいない。

このライブ、出だしの3曲が「ジャンプ」「響」「春の嵐」だったのですが、その3曲の歌い出しが真山さん。久しぶりのライブであり配信というこれまでにない試みの中での緊張感のあるオープニングの、その歌い出しを安心して聴いていられる安定感が素晴らしいと思いました。このときの「春の嵐」はすごい好きです。

同じ曲でもライブによって様々な表情があり、ライブの音源やブルーレイを集めたくなりお小遣いが足りません。たとえば、19年末のこれ。石崎ひゅーい作詞作曲の「ジャンプ」。

このドラム大好きです。そして、曲に込められたパッションにグッときます。中山さんの全力の「今だー!!!」は、初めて聴いたときに涙が出ました。おっさん泣くなよとは思いましたが。

今度は同じ曲を安本さんが一人で。

表現者として素晴らしいと思いました。
これを最初に見たときに(配信ライブみてました)思ったのは、ジョー・パスのソロギターみたいだな、ということ。きちんとスウィングするリズムがあることとある種定石通りの音階があるからこそ、間のアドリブでリズムがなくなっても戻ってくる安心感があるソロギター。技術にうらうちされた表現。

音楽的には全然違うものですが、安本さんのピッチとリズムがジャストだからこそ、間でリズムがなくなってもぐだぐだにならずに戻ってこられて、安心して思いを受け止めることができるのだと思っています。先日、テレビで安本さんのことを「パーフェクトピッチ」と評するものがありましたが、それに加えてリズム(というかグルーヴ感)がすばらしいことが、特徴だと思います。

18年末の大学芸会の「自由へ道連れ」。おやすみだった星名さんの代わりに歌った「子供にも大人にもなれる」のパートのグルーヴ感がすごいなと思っていたのでした。ご本人もリズムについてはこのようにコメントされているので、間違いはないと思います。


こうやって、音楽だけでなくメンバーの皆さんそれぞれに興味がでて、ラジオまで聴くようになりました。noteでもラジオ?の有料配信をしています。これ面白い取り組み。


で、この年末にあるライブに申しこんでみたのですが、まあ抽選でおちまして、まあ、もう少し修行してから参戦しろということかと思っております。ちなみに、生バンドでの公演ということで、女性バンドという噂が本当であれば、ギターが弓木英梨乃さんだといいな、と思いました。好きなだけです。はい。

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