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夫婦・カップルのためのアサーション#2

今読んでいる本について感じたことなんかを書いていきます。

ものはこれ↑。メンタルヘルスケアの勉強でアサーションという言葉を知り、メンタリストDaigoがお勧めしていたので、これにしてみました。
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第Ⅰ部 夫婦・カップルの関係について理解する

アサーションとは?に前段として、夫婦という関係を解説しています。なかでも気になったワードは「血縁ではない他人同士の選択による関係」「自分と同じくらいの心理的成熟度の人をパートナーとして選ぶ」の2つがありました。この2つについて考えてみます。

血縁ではない他人同士の選択による関係

第1章1節の1番目にかいてあるのがこれです。赤の他人が、相手を選ぶことによって結ばれる社会的な関係であるとしています。親の勧めなど事情があったにしろ、結婚することを選んだのは自分だということを認識しなければなりません。
結婚相手として選ぶ理由には、パートナーに対する期待や動機があり、二人を結び付けています。期待通りでなかった場合は、別な人を探すかもしれません。夫婦とは相手を選択することでできる関係である=解消もできる関係であると書かれています。
私が結婚するときに母親に言われた言葉に「親子の関係は血のつながり、何が起きようと変わるものではない。だけど、夫婦は血のつながりではないから、頑張って関係を作っていかないとダメだ」ということがありました。今まで考えたこともなかったですが、当たり前に一緒にいた家族(血縁)ではない人とこれからずっと一緒にいるということ意味を考えさせられた言葉でした。
だからなのか、このことが本の最初に書かれていることをすっと理解できました。夫婦は他人!これを忘れて、今までの家族の延長で物事を考えたり、相手へのリスペクトを忘れたりしてはいけないのだと改めて思いました。

自分と同じくらいの心理的成熟度の人をパートナーとして選ぶ

カップル・セラピーでは、夫婦は基本的に自分と同じくらいの心理的成熟度の人を選ぶと考えられているそうです。これは実感として確かに!と思う部分です。相手の考え方癖や思考の癖など男女でそもそも違うところから始まり、人間関係維持志向と問題解決志向の違いなど挙げればきりがないと思えるくらいの違いがあります。
一つの考え方に自己分化度というものがあります。例えばこんな感じです。

妻「ねえ、私、頭が痛いの」
夫「じゃ、頭痛薬を飲めば?」
妻「あなた、何も変わってない!!(怒り)」
夫「???」

夫は頭痛を治すため、妻のことを心配しての発言です。妻は頭痛薬を飲めばいいことは分かりきったことなので、夫からの優しい言葉や心配やねぎらいの言葉を期待していますが、期待が裏切られたことで失望し怒りを感じたという場面です。
この場合、夫は問題解決志向であり、妻は人間関係維持志向であるといいます。このように、人には問題解決の取り組み方の違いがあります。
どちらのタイプにしろ(いつも同じ側とは限らない)、感情的な機能と知性的な機能のどちらかに偏っている場合は、自己分化度が低いといい、ストレスや不安に直面した場合に、不適切な発言をしがちです。一方、自己分化度が高い場合は、感情と知性のバランスが取れた状態なので、ストレスや不安に直面しても、より適切に対処が可能となります。この自己分化度が高い人は高い人を、低い人は低い人を、結婚相手に選択すると考えられています。そして、多くの場合、感情優位な人と論理優位な人は惹かれ合うそうです。自分に無い部分が魅力的に感じられるのだと思います。しかし、結婚生活となるとこれが問題になってきます。どちらを大切にするかに正解はなく、お互いが認め合うことができれば大丈夫なのですが、火種になるのは確実です。そんなときに、自分の気持ちを表現しつつ、相手の気持ちも理解できるようになることが必要になってきます。(これがアサーション!)

家族ライフサイクルにおける危機と発達課題

結婚生活において、いつどのようなことが起こるかは夫婦それぞれで異なります。しかし、多くの夫婦が共通してたどるいくつかの段階や、それぞれの段階で起こりうる様々な危機があることが知られています。

危機とは、家族や人間関係が壊れてしまう険性を秘めている一方、それを乗り越えることができたら、以前よりも大きく成長し、関係がよりよくなる会ととらえることができます。そして、危機を乗り越えるには何らかの変化が必要です。今までとは違う見方、考え方、対処の仕方、工夫が必要となるのですが、その際、相手を変えようとしてはダメです。人が変えることができるのは自分だけです。少しだけでも変化することで、コミュニケーションが変わり、それによってパートナーも変わっていきます。その結果、二人の関係が変わり、危機を乗り越えることができます。

夫婦が直面する危機は、発達的危機と状況的危機という2つあります。

発達的危機
多くの夫婦が直面する予測可能な危機。ライフサイクルを通して一般的に起こる事柄に起因する危機です。経済的・心理的自立、夫婦・友人関係のバランス、二人のルール作り、実家との関係、親としての葛藤・役割、学校・地域との交流、子供の教育・進路・職業の選択、子供の自立、子離れ、夫婦としての将来、親の介護、老後などです。
状況的危機
一部の夫婦しか経験しない予測不可能な危機。親が若くして亡くなる、子供の死、障害、慢性疾患、失業、事故・災害などです。

本書ではカーターとマクゴルドリックによる家族ライフサイクル論が紹介されています。7つのステージがあり、ステージごとに発達課題があり、発達課題の解決は、次のステージの良いスタートとなりますが、解決できなかったり、不十分だった場合、次のステージにて不利な状態でスタートを強いられたりします。次のステージへの移行期は、それまでの安定状態が崩れやすい時期です。新たな安定を作ることによって、絆を強めていくことが望まれます。以下の7つステージがあります。

1)独身の時期
家庭を持つ土台作りの段階
2)新婚の時期
異なる文化で育った二人が新しい文化をつくる段階
3)乳幼児を育てる時期
子どもが安心できる関係を作っていく時期
結婚5年未満の離婚率が最も高い。
4)学童期の子どもを育てる時期
子どもが小学生の時期
5)思春期・青年期の子どもを育てる時期
子どもがアイデンティティの確立に取り組む時期
6)子どもの巣立ちの時期
子離れの時期
7)老年期
老化、家族や親しい人の死別など、喪失体験を受け入れる

以下にステージごとの発達課題が書かれています。

夫婦の関係は数十年にも及ぶ関係となります。ステージごとの発達課題を知り、変化を繰り返していくことで、夫婦の絆はより強くなっていきます。絆を強めていくためには、やはり、アサーションの考え方が必要になってきます。

まとめ

夫婦の関係についてみてきました。我が家は現在ステージ5にいます。振り返って、夫婦の絆が深まっているかを考えたことなかったです。こうやってステップを踏んで思い返していくと、本当によく話し合ったなぁという感想があります。二人の教育観は最初異なっていたのですが、子供の成長に合わせて擦り合わせされていき、今では概ね同じ感覚となりました。我が家ではこういう場合は、「大きく分けて同じ方」という言い方をしています。小さいことを比べれば差があるのは当たり前だけど、右か左かと言われれば、夫婦として同じ方向を向いている意味で、大局を見失わないようにしてきました。おかげさまで、無事、ステージ6が見え隠れし始めました。悲しいという気持ちもありますが、これからの人生を二人で再出発するんだという気持ちになれています。さあ、次のステップへ!いざ!


カスタマーサクセスの必要性と、トークンエコノミーな未来におけるコミュニティのあり方を考えます。ってだけではないですが、ざっくばらんに気になったことnoteします