【思想】退職届（ドッグトレーナー）

申し訳ありませんが辞職させて頂きます。
ただ、誤解して頂きたくないのは、今まで辞めていかれた方達のように貴方の指導や仕事に耐えられなくなった訳ではありません。
雇用に関する曖昧さ、指導者としての力量不足を感じ、将来性を感じられないので辞めさせて頂きます。
まず、雇用に関する曖昧さについて申し上げますと、今まで辞めていかれた方も多々おりますので使用期間という期間を設け、仕事に適するかを判別することには異存はありません。
そして、新人３人を雇用しその中で使える人材を選別し、必要のない人材を解雇することも経営者として当然のことです。
しかし、面接の時からそうですが闇雲に人を雇い入れ、その中から使える人材を選別するやり方は安直で如何なものかと思います。
確かに説明は受けましたし、そちらもそれだけ人材が集まらなくて苦肉の策なのでしょう。
奇しくも集まってきた順序があのような順序だったので、彼を残し私か彼女を切らざるを得なくなったのは理解出来ますが、例えどのように言説して頂いたとしても私からしたら結果論、正社員登用を餌にお互いを競い合わせ天秤かけ、篩にかかった使える人材を残し必要のない人材を切るとしか受け取れません。
いずれにせよ、３人は必要ない、１人切る。
それは、貴方の中の確定事項なのでしょう。
ならば、３人揃っている場でどのような雇用形態が何人必要と言った様な事を明確に提示し、会社としてもそれ以上は必要ないので、それを承知の上で使用期間働く意志があるのかを選択させる義務があると思います。
今までの説明では、３人各々バラバラに断片的な情報しか与えず、例え貴方の意向がそうではなくとも、上記に述べたようなずるさを感じ憤りを感じざるを得ません。
そして、私が切られるのであれば当然、自分の力量不足として真摯に受け止めますが、彼女が切られた場合でも私は辞職させて頂きます。
彼女を蹴落としてまで、自分が残ろうなどという意思は毛頭ありません。
自分さえ良ければいい、そんな気持ちで仕事を続けることは私には不可能です。
なので、いずれにせよ退職するのであれば、私には現状が全くもって無駄な時間になりますので、申し訳ありませんが今の時点で辞職させて頂きます。

そして次に、指導者としての力量不足に関して申し上げますと、私は指示された事に対しその次の行動を考え言動しているつもりです。
なので、断片的に指示をされても、自分が何の為に今この作業をしているのかが全く理解出来ません。
ある程度、慣れてきた時点でそれは言葉の行間を読むと言いますか、その次の行動を予測して作業して来ましたが、それでは臨機応変に対応するには時間がかかります。
自分がなぜ今この作業をしているのか、こう言った場合にはこう言った作業をすると言ったように、物事を系統立てて論理的に説明しなければ、その場しのぎにはなりますが、本来の意味で自分の意向を伝えたことにはなりません。
当然、職種によってそう言った指導の違いがあることも理解しています。
自営店のお客の手伝いで建築現場等で働いた経験もあります。
なので、そう言った頭で理解してから行動に移す瞬発性に欠ける短所をカバーする為にも、私は移動する際、できるだけ走っていただけに過ぎません。
そして、なぜそう言った自分の過ちに気づき改善しようとしないのかも、私には全く理解出来ません。
自分のやりたいことがある。
その為には人材が必要。
しかし、その人材は入れ替わり立ち替わり辞めていく。
同じ失敗を繰り返しているにも関わらず、なぜ自分の指導方針に疑問を抱かないのか?
私には学習能力がないとしか思えません。
「自分はこういう性格だから。」
「こういう物言いしかできないから。」
そんなことは、指導者としての怠惰、言い訳にしか聞こえません。
そして、辞められては、新たに雇用して、その繰り返し。
ただ、指をくわえて自分にとって都合の良い人材が来るのを待っているだけにしか思えません。

『自分が変われば、他人は自ずと変わる。』

これは、私が体得した人生の教訓です。
私のような若輩者が生意気なことを申し上げて失礼かとは思いますが、何卒、私の真意を汲み取って頂ければ幸いです。
直接このようなことを申し上げても、お互い逆上して、私も自分が何をしでかすか解らず、取り返しのつかないような事態になってしまう事を避ける為、このような書面にて失礼致します。
短い間でしたが、いろいろお世話になりました。
私の働いた分の給与は、支払って頂かなくても結構です。
迷惑料としてお納め下さい。
それでは、失礼致します。

2013.02.05