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最悪の事態を想定しない者が本当に最悪の事態を引き起こす~元身辺警護経験者が語る護身術
前回の記事では、「最悪の事態を想定せよ」と終わりに「最悪の事態に遭遇した時にまずやるべきこと」を次回で紹介する、と記した。
急遽の変更で、大変申し訳ないが、そこに行く前に、今一度、護身術において「最悪の事態を想定する」ことの重要性を感じて頂く必要性があると思い、このようなタイトルにした。
というのも、どうも我々、日本人は100年程前から「危機管理」の意識が世界的に見ても低く、現在に至るまで改善されているようには思えない事例が昨今、立て続けに起きているからである。
その典型的な事例として、現在、世界をパンデミックに陥らせている新型コロナに対する日本の対策を挙げよう。
「護身術と新型コロナに対する日本の対策、何の関係があるの?」
「話が飛躍しすぎじゃないの?」
と思われる方もいらっしゃるだろう。
そう思って当然である。
「護身術」というと犯罪やDV、虐待、虐めといった暴力から身を守る術と認識されている方がほとんどだと思う。そしてその通りである。
だが、護身術を突き詰めて考え、探求していくと、おのずと「防犯」の領域に行き、最終的には「安全保障」の概念にまで及ぶ。
「なぜ?」と思われる方が多いと思うが、ここでは敢えて極端な例を挙げて「護身術」の基礎でもあり、根本的な心構えでもある「最悪の事態を想定する」ことの重要性を、再確認していこう。
「最悪の事態を想定していなかった」からこそ、起こった日本のコロナ人災
2021年4月10日、現在に至るまでの日本の新型コロナ対策の迷走ぶりと現状の悲惨さは、ここで敢えて詳細を記す必要はないと思う。
「そんなこと言ってもコロナは自然災害じゃないか!!」
と思われる方も多くいらっしゃるだろう。
その通りで、自然災害を正確に予測するのは不可能だ。
護身術でいう「不可抗力の危機の遭遇」である。
問題は「想定外の危機に遭遇した時、どう対処すべきか」
である。
これを軽んじると、本当に甚大な被害が出る。
なので、敢えて大きい事象を例に挙げていこう。
例えば、日本の新型コロナ被害状況は
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