諦める大人を辞める為の処方箋

久し振りのnote更新。
コロナ禍ですゑひろがりずを知った事をきっかけに、今年はよしもとの劇場にちょいちょい足を運んでは、寄席やネタ・コーナー・トークイベントなどを観て笑い、日々の活力を得ている。そんな中、今すゑひろがりずと同じくらいの熱量でハマっているコンビが居る。

男性ブランコ。

コロナ禍で劇場が閉鎖されていた頃、∞ホールのYouTubeチャンネルで「STAY HOME寄席」という配信があった。その時にすゑひろがりずと共に出演していた彼らの存在を知った。御二方の佇まいには個人的に惹かれるものがあった。そしてその時やったネタは、シュールながらもどこか温かみがあり、「あ、なんか良いなこのコンビ」と思ったのと同時に、コンビ名もなんか洒落ていて一発で覚えてしまった。その時観たネタは今でもとても記憶に残っている(因みにその時の配信はアーカイブが残っているので、気になった方は「STAY HOME寄席」で検索してみてください)
諸々は割愛するが、この数ヶ月で完全に彼らにハマり、今回『またとない学校』という、念願のコントライブを観る為に劇場へ足を運ぶことになる。
天気も良く、仕事中は気持ちもワクワクしていた、楽しみで楽しみで仕方がなかった。


面白かった。本当に面白い一時間だった。
笑ってムゲンダイ!や配信では何度か拝見していたが、全て初めて観る生のコント、こんなに面白いのかと興奮が止まらなかった。過去のネタも作品として素晴らしいし好きなものも多いが、今回のコント、全て好きだった。この人達、もっと世に知られるべきだ。

台本は買うつもりでいたが、劇場で観るので配信チケットを買うのは止めておこうかと思っていた、しかし左手に持ったスマホの画面上で右手の人差し指が何の躊躇いもなく滑りに滑って買ってしまった。しかも、帰りの電車の中で台本のPDFデータを購入し、読みながらひとりニヤニヤしていたら、電車をひと駅乗り過ごしてしまった(急行電車に乗ってたこと忘れてた)
そして今、家でこれを書きながら配信アーカイブを観ているわけで。


YouTubeチャンネルにも存在するが、ふたりが板付きでナレーションのように情景を語った後、「男性ブランコのコント、」とタイトルを言うところから始まるネタが好きだ(タイトル含め面白い)
普通ならスポットライトを浴びる機会が少ない方から数えた方が早いであろう人物を主人公にしてしまうところが好きだ。
オープニングや幕間の映像が可愛くてオシャレなのが好きだ(今回のオープニング、めちゃくちゃオシャレだった)
放送室のふたりの選曲がかなりガチめだったのが好きだ(会場で観ながら爆笑した)
息子の授業参観ではしゃぐお父さんが好きだ。
たもつ選手を前回に続き登場させちゃうところが好きだ。

歳を重ねるにつれ、忘れてきたものや、置いてきたものを思い出させてくれるコントが好きだ。時にホロリと、時にドラマティックに、そして時に自分が目を背けていたことの核心を突かれドキッとさせられる、そんな彼等のコントが大好きだ。

彼等のコントはやさしさで溢れている。人柄が滲み出ているといってもいい。無邪気さを忘れない、おもちゃ箱をひっくり返した時の様なワクワク感が堪らない。そして、忘れてきたものや、置いてきたものを拾いに行こうと思わせてくれる。
最後のコントで浦井さんが言った最後のセリフ「思い出やな」で、「あぁ、大人になってしまったのだな」と考えるとグッと来てしまう。

12月のライブタイトルもクセがあってすでに面白かった。今から凄く楽しみだ。

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