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感想とも考察とも言えない思った事をつらつらと書いたもの

き【記】
・書きしるすこと。また、その文書。記録。
 「思い出の記」
・文体の一。事実をしるすもの。
・「古事記」の略。

かみ【紙】 一重(ひとえ)
物と物との間に、わずかな隔てがあるさま。また、数量や程度の差がきわめてわずかなさまのたとえ。
Weblio辞書・コトバンクより

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キングオブコント2021にて、自他ともに認める“ダークホース”という状況下、決勝戦初進出にしてとても大きな名刺を視聴者に配った結果、準優勝という素晴らしい形で今大会を締めくくった男性ブランコ。そんな興奮冷めやらぬ中、12月に単独ライブ開催という歓喜のニュースが生放送オンエア直後に公式Twitterより投下され、その日はあまりの嬉しさに朝方まで眠れなかった。生放送が週末で良かった。

男性ブランコを好きになって以降、自分の中で彼等の単独ライブを観てみたいと思う会場が、思い浮かぶだけで現状4箇所ある。

そのうちのひとつが草月ホール。

今回、その草月ホールにて単独ライブが開催されると知り、あまりの嬉しさにTwitter上でも喜びを爆発させた程だった。
吉本以外の劇場で行われる単独公演、『栗鼠のセンチメンタル』の時を越える御二方の告知に対する気合の入り方を見ると(実際は会場チケットが売れるか不安ゆえだったらしいが)、これは3公演全て完売し、公演円盤化の実現なぞあるのではないか…賞レースで爪痕を残し、初めての単独公演なのだ、そうなれば重ねて嬉しいわけだが…さすがにそう簡単にはいかないだろうか。
ともあれ、それを抜きにしても楽しみなことに変わりはない。


ー当日に時間を飛ばす。
会場に到着し、指定された席につく。舞台上には聳え立つ白い壁。照明に照らされたスモークはフライヤービジュアルにもあった雲をイメージしているのだろうか。
客入れのBGMがとにかく心地良い。アーカイブで観ると、会場のノイズも音楽の一部として溶け込んでいて非常に良い…これがアンビエントか。この融合により客入れBGMは完成しているのではないかと思ってしまう(多分偶然やと思う)
ただ、この時点でもまだどんなライブになるのか微塵も想像出来ない…期待だけが膨らんでいく。そんな事を考えているうちに、気がつけばBGMは止み、太鼓の音が大波の如く押し寄せてきた。

未知の世界が始まる。

ー90分を超える未知の世界を目撃してきた。
なんだこの物語は…!と思った。凄いモノを観た。とんでもないものを観た。
終演直後に『INNOVATION WORLD』のオンエアが始まってしまったので、それを聴きながら家路を急いではいたものの、終わった傍から物語を反芻し「ここはこうだったのではないか」「あれ、もしかしてそうなるのかも…」などと考え始めている自分が居た。これはもう一度見直さなければと思った。
観に行った方の感想ツイートにもほとんど目を向けなかった。厳密に書くと向けたくなかった。
初めて誰かが書いた考察などに触れたくないと思った、現地で公演を観たにも関わらず…誰かの感想を読んで共感したいはずなのに、自分でも意味が分からない。

今回、正式に単独の情報が解禁された時点で、平井さんは「まだ中身ほぼゼロ段階」とコメントを寄せていた。前回の記事にも書いた通り(『てんどん記』を観た直後の感想の事)、枕もとの中で語られる浦井さんの反応から察するに、「今までとは一線を画している感じ」なのかなと思っていた。蓋を開けてみれば本当にそんなライブだったように思う。
KOC後、ほぼゼロだった状態からM-1敗者復活戦まで慌ただしい約2ヶ月半を駆け抜ける中で、平井さんはどのような事を考えながらこの物語を書き上げ、浦井さんやチームの方達と共に、【男性ブランコのコントライブ『てんどん記』】をどのように創り上げていったのだろうかと、考えずにはいられなかった。

コントのひとつひとつの空気感が今までと明らかに違う様に感じた。平井さんがあの箱庭の中で、今まで以上に自由に圧倒的語彙力を爆発させ、言葉を連ねている…なんというか、良い意味で肩の力が抜けていた様な印象も受けた。いつも以上に、ひとつひとつのチャプターにも意味があるようにも感じた。
例えば、以下のプロローグ的なコント。

◎【旅】/◯【ひよこ】
アホな子の「せやな」までの間が好きすぎる。
此処でこの物語の世界に関する大まかな説明がされているのではないかと思った。

この物語は、ふたつの世界が存在する。
ひとつの世界の住人は標準語で、もうひとつの世界の住人は関西弁。
ひとつの世界はどこか都会的で、もうひとつの世界はのどかな雰囲気もありそうで。

この物語は、ふたつの世界が存在する。そして、そのふたつの世界に共通する『てんどんさん』という、神のように崇め/恐れられる存在。
ひとつの世界の住人は、そのてんどんさんをに親しみを持ち、もうひとつの世界の住人は、そのてんどんさんを恐れている。

コントを締め括る際、ふたりの住人がそれぞれの世界でそれぞれに違うセリフを口にしている。

「「本日も」」
「曇天なり」「晴天なり」

この物語は、ふたつの世界が存在する。◎の世界と、◯の世界。
◎の世界の空は曇天、◯の世界の空は晴天。

対なる世界。いや、対な様でたぶん同じ世界。
今回は“たましずめの祭り”という祝祭の日(日程的に合わせているのか、クリスマス辺りだと推測)が軸となり、その前日/当日に起こる話が、【旅】/【ひよこ】を含む物語で展開される。
なので、以降に続くコントのタイトルも◯と◎を見ればどちらの世界の話なのかが分かるというシステム。なるほど…こんな事思い付くなんて…と思わず膝を打った。考えた人すごい。
【旅】で平井さんが伸びをした時間軸(一度暗転する所)と、【ひよこ】で浦井さんが伸びをした時間軸(【旅】の平井さんが明転する所)、本来は同じ時間で繰り広げられている事象が重なる瞬間を描くあの感じが好きだなぁと思った(言葉選び間違ってるかもしれないですけど)
曇天の世界で起こっている話の時には、照明で雲が表現されているのが実に細かい。あと、【旅】のコントの時点でうっすらと思っていたが、タイトルが投影されると共に、はじめに登場する人物が板付きでそこに静止している演出が個人的に凄く好きだった。

今回のOPと幕間VTRはイラストレーターの若林萌さんが手掛けたアニメーション。これがまた『てんどん記』の世界観とマッチしていて本当に最高すぎるくらいに最高。最高すぎてそら日本語もおかしくなる。トニーフランクさんが手がけた音楽もクセになる。幕間VTRで流れていた曲がずっと耳に残っている…彼はもうチーム男性ブランコのメンバーだと言っても過言ではない、そのくらいチームに必要不可欠な存在だと思う。
アーカイブを見直してみると、OPVの時点で既にふたつの世界が描かれていた。
その上、以降に続くコントに登場すると思われるモチーフが既に出てきていた。

そして、クライマックスに流れるアニメにより、この物語の構造が明らかになる。
ただ、雪の天気記号が映る箇所があったのだが、そこの謎が解けず気になったままだ。

◎【水族記】
水族館の飼育員とその友人の話。『頭蓋内浸透』とかいうワード、よく出てくるな…めっ。
パンフレットを参照すると、どうやら『山月記』をモチーフに描かれている様子。
月島はトラミという名のシャチのどこに惹かれたのだろう、「友達というのは、言う事を聞かなくても許せる存在」「パンツの布量をどれだけ減らしたらパンティーになるか」とか考えちゃう男…トラミが「毎日来るのキモい」って言いたくなる気持ち、分からんくもない(照れ隠しかな)
だけど、「忙しいのを盾にして友人の誘いを断れない」という友達想いな側面もあったりして…中山の優しさを知っているから、トラミと一緒になっても一緒に逃げる事なく、彼は戻ってくるんだろうっていう気がしている。平井さんが思い描く人物たちは、そんな人ばかりな気がする。
どこか変わった所が前面に出るんだけど、誰かに害を加えるなんて事考えない、ピースフルマインドな人たち。それを否定的な言葉を浴びせたりする事なく受け入れる相手も、似てる部分があるように感じる。そしてそんな人物もまともな様でちょっと変わってる…中山も多分、そんな感じがする。

月島が人間の時はトラミがひとりだった。
月島がシャチになったら、中山がひとりになってしまった。

中山のあの涙見てたら、見向きもされない寂しさのような、なんかそんな感じにも見えちゃった…もし月島が人間の姿でこの公演を見に来てたら、中山が執筆した水族記を買ったりしてくれたのかな。そもそもそうだとしたら執筆とか販売はしないか。

余談だけど、中山が水槽のガラスを拭くマイムや心情を吐露しながらシャチを目で追う場面、本当に上手い。

◯【家族記】
学者先生と呼ばれる男と大家さんの話。物語のカギとなるであろう“端っこの先にある本当の端っこ“…大家さんの第一声で物語が動き出す瞬間が凄く好き。
このコント、個人的に凄く好きだった。自分が生きる世界の真理を追究していくも、どこか自信なさげな来栖の背中をやさしく押してくれる大家さんのやりとり。
本の文字が理解できないと話していたのを聞いて、言葉の羅列が独特な理由を把握…染身…「あほ〜」の所、ちょっと泣きそうになったな。

「おもろいと思うことをずっとやり続けるんは、とっても立派で凄い事や。でもな、そのやり続ける事にずっと寄り添ってあげる事も、とても凄いことやと思う」

なんでだろう、この大家さんの言葉がなんかずっと残っている…んで、その聞き流し方な。反面、話を聞きながら俯き、深く考えてる時の来栖の表情がめちゃくちゃ良かったな。
論文が風に飛ばされても「大体覚えてるから」と、気にしてない様子の来栖を見て、ちょっと羨ましいなと思った(すぐ凹むので)
アーカイブを観て、おむすび食べた後の残骸で、理由なくトリトンみたいな謎のモノ作ったの笑ってしまったし、理由なくアホな事する来栖が憎めなくて好き。てんこさんは大家さんが言ってた事の他にもきっと、来栖のそういう所を好きになったのかもしれんね。

◎【サラリーマン】
ひとりのサラリーマンと一風変わったサラリーマンのお話…ドラ◯もん的な方ですか…?
のりおの機微を敏感に感じ取ることが出来るさあさん、謎が多いけど優しくて、だけどどこか狂気が見え隠れする…差し支えを塵に変えてしまうさあさん…ファーストコンタクトでそんなもの見せられたらこわすぎる…「住所教えてぇ〜?」が好きすぎる。
男ブラさんが稀に見せる狂気的な部分がわたしは好きだったりする。
ところで、のりおはどんなきっかけで彼と親しくなったのだろう。さあさんのバックボーンなんかももっと知りたくなるなぁ、謎が多すぎる。
のりおくんはきっと、さあさんのおかげで精神清潔でいられてるのかもしれないね。
「言っても仕方のないことを聞けるのがともだちの特権だねぇ」…そんなともだちが欲しい。

◯【夜ふかし】
祝祭前夜、とある親子の話…母ちゃんの扇子マタドールと、リバーブ掛かったごっつい声が好きすぎる。クセツヨ母ちゃんの絵本朗読、早口の所で恐怖にバタつく明緒が面白すぎてゲラゲラ笑ってしまった。
平井さんの女性役、このコントだけだったのにキャラが強すぎてめちゃくちゃ強烈に残ってる。一番何も考えずに笑ってしまったコントだったかもしれない…強い言葉っ…!

…ていうか、ちりぽて。

冒頭で明緒が読んでいたあの紙の束がちょっと気になった。最初、【家族記】の終盤で風に飛ばされた来栖の論文かと思ったのだが、祝祭の日を軸にすると、来栖と大家さんのやりとりは祝祭の当日になり、この【夜ふかし】での出来事は祝祭前夜なので時系列が合わず、別物であろうという結論に至るのだが…そうなると、来栖が書いた論文はいったい何処へ…?明緒が読んでいた論文が来栖のものならば、来栖と明緒の時間軸が一年以上ズレたりなぞしていれば成立しなくはない話ではあるのだが。
実際、祝祭の日と言えど“いつの年の”までは明言されてないしな…【家族記】に少なからず古めかしさの様な、時代がかった様な空気を感じた気がしたのってそういう事なのだろうか。
考えてみたら【水族記】は過去の出来事を記録として記したものだもんな…という事は、【水族記】と【家族記】は祝祭の日とは言ってはいるけど、出来事としては時代とかがちょっと違うのかな…?そうなるとタイトルに対する違和感にも合点が行くのだけど。ただ、クライマックスを振り返ってみると、その見方も違う気がする…◯の世界は◎の世界ほど文明的な発展が進んでいるようには見えなくて…あぁもう、想像だけが膨らんでいきますね、良くないですよこれは。

◎【曇った関心】
待人を待つ男と不思議な易者の話…易者の飄々とした胡散臭さがたまらなくツボ。
『関心』というワードがこの後の【ふと思った】でもカギとなるのではないかと思う。
易者の口上がめちゃくちゃ好きだなぁ。
この世界の貨幣価値がどんな感じなのかは分かっていないけど、占う金額を提示した時に「パンを買えない程に安い」と言われていたので、大国の金銭感覚がずれていたり、関心の中に塔を存在させる辺り、大国はこの世界の人間ではないのかもしれない…はっ!狐か…!?(たぶん違う)

関心の外、関心の中…塔の外、塔の中。曇った関心………『曇天に烟る塔の影』
この話を観ていると、自分自身にある内面の、奥深い所に居る自分と会話をしている様な気分になる…自分の中では寝付けない時とかによくやる事なので慣れてはいるけど、その感覚に似ているのかもしれない。ただこっちの方が自分の頭の中とは全然違うので断然頭使うけど。
それにしても、大国の「3時間後にミカさんは現れる」という言葉を「そんなの信じるわけないだろ!!」なんて言いつつ実行に移した結果が、あんな事になろうとは三雲も思うまいて(多分、そういうこと)
そして「確カニ」に対する間髪入れずの「やば」がツボ。ダジャレ的なユーモアは世界共通。

◯【ふと思った】
祝祭の日、待人を待つふたりの男の話。
青木の変な踊り、ジワジワくる。目の中の埃を追っちゃうの、めちゃくちゃやるなぁ。
埃を追いかけるターンと引き返すターンが好きすぎて、ずっと観てられる。

『扉の先で鳴る咆哮』…咆哮というのは獣のけたたましい鳴き声の事らしいけど、比喩的に勢いの激しい水や風の音のことも指すらしい。扉を開く刹那に轟く太鼓の音は、水戸の心臓の鼓動か、はたまた塔の扉を開ける時の風音か。
【旅】/【ひよこ】と同様に、この話は【曇った関心】と同じ時間軸で進んでいると推測している。
関心を行動に移した時に目にするあの光景…最高以外の言葉が思い浮かばないな。あと小道具がなんか、ほんとにかわいかったな。あの海老天、ふかふかして気持ちが良さそうだったから、あの感じのまま枕として欲しい。

「ふと」は能動的にも受動的にも現れない。
「ふと」は無意識下の中で唐突に訪れる。
ふと思ったんやけど、水戸と青木は何故ミカさんを待ってたんやろう。

男性ブランコのコントを観ていると、平井さんは設定上ボケに回り、役柄も一風変わったキャラクターを演じている事が多い(それも芝居が上手いからこそ出来るのだろうけど)
そして、素晴らしい脚本を書く方なのでそこに目が行ったり、浦井さんが芝居上手な事もあるので忘れがちだが、平井さんの芝居の真骨頂は、コントライブのラストチャプターで演じている姿だと自分はなんとなく思っている。突飛でない、普通の人を演じている時なんかは、特にそう感じている(個人的見解なので異論は大歓迎です)
ふと思った瞬間、“端っこの先にある端っこ“の扉が関心の外から入り込んでくる場面、まるでこちらにも問いかけるように畳み掛けてくる「ふと思った」にゾクッとする。

【エピローグ】
会場で観た時、このコントだけタイトルが分からなかったので、あえてエピローグとする。
※ここからの解釈に関しては色々と皆さんもあると思うので、軽〜く流す感じで読んで頂けましたら幸いです。

台本に目を通し、この話は【天動記】というタイトルだということを知る。なんか耳に覚えがあるなと思って調べてみたが、この言葉自体は検索にヒットしなかった。ただ、“天動説“というものがある。
「地球は宇宙の中心にあって、太陽や月が地球の周りをまわっている」という宇宙論だ。少なからずそこは絡んでるのかなと思いつつも、なにぶん頭が良い方ではないのでその辺りはよく分からない(ごめんなさい匙投げました)、【ふと思った】のフィナーレに映し出されるアニメーションで、この物語の舞台は須弥山(しゅみせん:古代インドの宇宙観)の様な世界だったことは窺えるけど。
大国がミカさんに投げかける言葉から察するに、ミカさんは人間と呼ばれる存在ではないのかもしれない。最後にミカさんは「次はな…まあ〜るいの、作ろう思うわ」と大国に告げていた。推測に過ぎないが、それは地球球体説の世界…?ミカさんは、創造主なのか、はたまた暇を持て余した神か…ミカさんの名前は武甕槌(タケミカヅチ)の「甕(ミカ)」、大国の苗字って大国主神が由来だったりする…?
あと、「互いの違いを認め合うことで、人間は進化していく」事、それが「おもろい」という事を理解しているからこそ、ミカさんは塔の中と外を繋げる事にしたのだと思うけど、大国はミカさんがやっている事にはあまり関心が無さそうなのも気になる。「こんな事して何になるんだろう」みたいな事思ってるのかな。
あと、「設計図なんかよりそれでできた世界が大事」っていうセリフ、日常にも言えることのような気がする。

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余談。
①ちょっと気になったのが、シャチになった月島、不思議な雰囲気醸すサラリーマンのさあさん。関心の外に行くと見えなくなる大国。
大国に関しては話してるのを聞くに、ミカさんと同じ位の位置付けにある存在なのではないかと思ったので、そう仮定するとそういう事ができるという事に関して不思議でも何でもないんだけども。
ただ、月島とさあさん。現実的な話では説明のつかない出来事は◎の世界で起こっている。月島もさあさんも◎の世界に存在している。
月島は『記』の話で括ったと仮定すると、さあさんに関する謎が残ってしまう。何者なんだろう、さあさんって。のりおくんの心の中に存在するイマジナリーフレンド的な存在なのだろうか。これは流石に考えすぎか…忘れてください。

②【曇った関心】をアーカイブで観ながら、自分の頭の中に『全は一/一は全』というワードが浮かんだ。どうしても引っ掛かったので、そこから色々掘り下げてみたのだが、クトゥルフ神話やら宗教的な話やらにまで発展しそうになり、頭の中で収拾が付かなくなりかけて、なんだかこわくなってしまったので、一旦はその手を止めた。
なんか、そういった象徴は神社の狛犬などがそれに当たるんだとかなんとか…これ以上掘り下げたら取り込まれそうな気がしたので、それはまた気が向いたら。

それから、ミカさんと来栖の解釈一致的な部分があったりした所も個人的には気になったな。血縁関係的なものでもあるのかな…話し方だけの括りで書くと、多分ミカさんも◯の中の人と思っていいしっていうか、多分塔のどこかで天丼食べてるんやろうし。

でも絶対に人間じゃないよなミカさん。

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今回の『てんどん記』、色々と深く掘り下げたくなる位めちゃくちゃ面白かったです。
この一週間で50回観ても飽きないライブだと思います。出てきた些細な言葉にさえ意味が見えてくるのではと、それに関する論文に目を通したりしてました。『関心』に関する論文とかあるんですね〜…もうただの頭おかしいやつやんわたし。
(一応、このnoteは『主に頭おかしい人の雑感』なので間違ってはいないけども)
結果として関連性は無かったのだけど、色々な初めてのものに目を通す事ができたというか…論文とか、普段の生活で読む機会そうないし。そんな時間も楽しかった。
そのうち関連する論文書く人出てくるんじゃないですかと思ってしまうくらい面白かった。

2月に『栗鼠のセンチメンタル』という名作を作っておきながら、KOC以降の怒涛の日々の中でそれを凌駕する作品を書き上げた平井さんがこわすぎます。本当にすごすぎる…。
こんなの見せられてしまったら、男性ブランコこの先どうなっていっちゃうんだろうと、未来のことを考えるとワクワクしかないです。
そして、この『てんどん記』…円盤化…していただけないかなぁ…と凄く思ってしまいます。もし実現するならば、わたしは嬉しい。

この作品の素晴らしさが沢山の人に広がることを祈って。

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