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【トピックスレポート:第4回】 Be Realとは?アーティストの活用についてのアイデア

こんにちは!B.O.Mの竹内です。

B.O.M(ボム)は音楽ストリーミングサービスの楽曲URLなどを一つのリンクで管理・分析できるサービスです。

B.O.Mのnoteでは、月に2本程度音楽やマーケティングについてのトピックスを紹介しています。

第四回は「Be Realとは?アーティストの活用についてのアイデア」です。

Be RealとはいまアメリカのZ世代を中心に絶大な人気を誇っているアプリです。
リリースからわずか2年という歴史の浅いプラットフォームでありながらも、ここ数か月で利用者が急増し現在3億人以上のユーザーを抱えており、非常に注目を集めています。

いったいBe Realは何が特別なのでしょうか。今回はその特性や利用者のニーズ、そしてアーティストがそれを活用していく方法について考察を進めていきます。

Be Realとは?

Be Realの特徴

Be Realとは2020年にローンチされたアプリです。
利用者数は今年に入ってから急激な増加を遂げ、現在では3億人以上のユーザーを抱えています。

Be Realは大まかに説明するなら写真のシェアを行うアプリですが、その過程に大きな特徴があります。
アプリから1日1回"Time to BeReal"の通知がランダムな時間に送信され、ユーザーはその通知を開いてから2分以内に撮影した写真を投稿しなければなりません。
投稿するのは内側のカメラと外側のカメラの両方で同時に撮影した写真を合わせたものです。これによってユーザーはまさに現在のありのままの姿=Be Realを公開することになります。

なぜ流行ったのか?

Be Realがなぜ急激な流行を果たしたのか、アプリとその外部環境のいくつかの特徴から考えられる仮説はそれぞれ次のようなものです。

  1. Instagramなどとは異なり、ランダムな時間に加工のできないリアルな姿を投稿する
    Be Realのこの特徴は、SNSでの行き過ぎたフィルター加工や、他ユーザーの非日常の断片的な部分を切り取った投稿から発生するメンタルヘルス的な問題へのアプローチとして効果的なものになっているのではないかと考えることができます。

  2. シンプルなストラクチャー(構造)と人間味のあるコンテンツ作りが可能である
    ユーザーの求めていた人々とのより深い繋がりをリアルに実現できるツールとしてBe Realが使われていると考えられます。

  3. Social Media自体の変化
    SNS自体に対するユーザーの捉え方の変化も影響していた可能性があります。Facebookなどの初期のSNSは、家族や友人などそもそもお互いが知っている関係性の人々と繋がることがその目的の主たる部分でした。しかし、今やTikTokなどの拡散性の強いプラットフォームが拡大していくなかで自分の知らない人の発信するコンテンツを見るという目的が主流に変わりつつあります。
    そうしたなかで他人の「リアル」を覗くことができるBe Realが注目を集めたのではないかと分析することができます。

アーティストの活用についてのアイデア

Be Realの性質を踏まえたうえで、ここからはアーティストがそれを活用するアイデア、音楽マーケティングへの応用について考察を行います。

アーティストがBe Realを活用するアイデアには次のようなものがあります。

  1. 手軽で時間・コストのかからない発信手段
    1日1度、写真を投稿するだけのBe Realではコンテンツそのものの強度よりも、ありのままを見せるという「構造」が大きな要素です。TikTokなどに比べると、やることがかなりシンプルで時間もかかりません。時間のないアーティストにとっても採用しやすい発信手段になりえるのではないでしょうか。

  2. ファンとの心理的距離を縮めるコンテンツ
    Be Realを通じて見られる「日常」は本人にとっては見慣れたものでも、受け取るユーザーにとっては得意で興味深いものになるかもしれません。特にアーティストにとっての日常(スタジオ、クリエイティブプロセス中の姿など)はファンにとっては見ることのできない貴重な裏側となります。

これらの点を踏まえれば、アーティスト(あるいはレーベルなど)にとってBe realはこれまでのソーシャルメディアでは手が届かなかった部分に効果的にアプローチできる手段になる可能性があります。
また、Be Realでは第三者によるプロモーション投稿は現在解放されていないため、利用する場合にはこの点について理解しておきましょう。

おわりに

今やBe RealはZ世代、特にアメリカの学生のほとんどが利用しているほど人気のあるSNSとなっており、将来的には日本でも新たな人気のサービスとなるかもしれません。

日本のユーザーがまだ少ないなかでアーティストが利用することで、独自のファンダムを作り上げることも可能です。
こちらの記事を読んだ皆さんも是非、今のうちから利用してみてはいかがでしょうか。

今後もB.O.Mのnoteでは、本件のような音楽・マーケティング業界におけるトピックスについての発信を行っていく予定ですので、ぜひフォローしていただけますと幸いです!
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参考文献

HAULIX -
A Beginner’s Guide To BeReal Marketing For Musicians
HYPEBOT
How to authentically market music using BeReal


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