拙PCの話(あるいは怪物に食い殺されかけたけど生還した話)

前回に引き続きTRPGの話である。

そして今回は拙PC——つまり私が普段使っているキャラクターの話である。

とはいえ、別にキャラクターのパーソナリティを語りたいわけではない。そういうのは卓内とかぷらいべったーとか、あるいはMMD動画でやっている(ありがとうnanoem

一年ちょっと前、フォロワーさんに誘われてCoCをやることになった。
TRPGを始めるにあたって必要なものは三つ。
・一緒にやってくれる人
・ルールブック
・自分がロールプレイするキャラクター

一番上は誘ってくれた人、二番目のものが手元に届き、それじゃああとはキャラクターを作るだけだよねとなったときに、白羽の矢が立ったのが私の脳内に二十年くらい住み着いているキャラクターだった。
要するに、私は創作キャラをPCにしたのである。

……という話を卓メンにはいつもしていたのだが、正確に言うとちょこっとだけ違う。いや、彼が二十年くらい脳内に住み着いているのは本当だし、創作で使っていたキャラというのも本当なのだが。

では一体何が違うのか。

奴は二十年前に私がロールプレイしていたキャラクターなのである。

二十年くらい前、世の中にはTwitterpixivニコニコ動画もなかった。
あったのは掲示板とかお絵描きBBSとかチャットである。
私はその中でも『なりきりチャット』と呼ばれる、一定の人数が黒歴史を想起して1d6/1d10のSANチェックを喰らいそうな名称の場所で日夜ロールプレイをしていた。

それこそが、拙PC1号である。

ちなみに拙PC2号から4号までは全員なりチャ』でロールプレイしていた連中である。書いててゴリゴリSAN値が減ってきたが、この際だから自分の黒歴史とちゃんと向き合うことにする。

もともと彼らは某作品の二次創作小説オリキャラとして登場させたキャラクターたちである(SANチェック1d2/1d6
オリキャラとしての出番があまりなかったので、当時の二次創作同志たちオリキャラのなりきりチャットやろうぜ! となったきっかけで、日夜ロールプレイに精を出し、高速タイピング高速RPに磨きをかけていた。
どう考えてももっと他にすべきことはあっただろうが、黒歴史とはそういうものであるSANチェック1/1d3

だから彼らの変遷というのは、
二次創作小説のオリキャラ』→『なりきりチャット用のキャラクター』→『創作キャラ』→『CoC探索者』←今ココ
という具合である。一周回って戻ってきた感じがすごい。

なのでまあ、ことRPに関しては多少のブランクこそあったものの、三年くらいほぼ毎晩やっていたことだったので全く違和感なく臨めた。
我ながらどうかしているが、事実なので仕方がない。

ところでどうしてなりチャから離れたかと言えば、あるときメアリーでスーな怪物が現れたからである。
あのときはあまりにしんどくて創作そのものから離れてしまったほどだ。

TRPGはある程度筋道が決まっているのでお互いに殴りあったり尊重しあったり協力したり反発したりしながらも、メアリーなスーが湧きづらい印象があるので(どこかにはいるかもしれないが)とても心穏やかにプレイできている。

誘ってくださった方や、いつも付き合ってくださる方々には感謝してもしきれない。
この場を借りて改めて御礼を申し上げるとともに今後ともうちの愉快な連中をよろしくお願いいたします。

















余談

ところで、あの頃のなりチャで使っていた連中にはみんな二つ名があった。『悲哀と束縛を司る黒血の魔導師』とか『喪心の怪物』とか『絶対不幸少女』とか『叛逆の占術師』とかだ。思い出してしまったのでSANチェックである(1d20/1d100

お後がよろしいようで。

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