十首「神代から」

「神代から」

精神Geistの外の犬戎の沛艾の嗎の震えに風をはじめる

静かなる水に蛇巫の刺青の真円歪む正しき正午

絶滅の真神の聲を過ぎ昇りつづける風よあれがメトシェラ

千年の詩の傾きは一塊の大地と結び到来の地図

田園の「塔」と呼ばれるそれが、ただくだけていた くだけていた

冬の門とおりてEuclaceの城へその愛しかたで愛するとき

肋骨をひらきとりだす星々は星座にならずみずうみの霧

恒星でない星を飛び加速するかもめはこども なんどでもしねる

それは音楽 忘却の河に横切るいくつもの淡い獣たち

花をすべて捻ぢ切る(悪が一つしかないなら薔薇と呼ぼう)指先

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