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乳幼児突然死症候群を考える

今まで遥か彼方かすかに、見えるか見えないか
そんな距離感でしか感じていなかった
乳幼児突然死症候群(SIDS)。

息子を出産したことでゼロ距離に感じる。
ものすごく嫌な距離感。離れてほしい。

産後入院期間中はベビーセンサー付きコットで
何かあったらすぐ駆けつけてもらえる環境で、
退院してからというもの毎日不安の連続だった。

"だった"というより、今も不安は残る。
不安というマイナスの感情を打ち消すほど
息子への愛情というプラスの感情があるおかげで
なんとか精神面の均衡を保ててる気がする。

今さっき、ちょっと不安になることがあったので
乳幼児突然死症候群についてnoteに書いてみる。

※あくまでなんの知識もない一般人のnoteです。
真に受けずサラッとお読みください。

SIDSが怖くて仕方なかった冬

乳幼児突然死症候群(SIDS)は、
それまで元気だった赤ちゃんが、事故や窒息ではなく、
眠っている間に突然死亡してしまうこと。
(SIDS:SuddenInfantDeathSyndrome)

日本での発症頻度は出生6000~7000人に1人程度、
生後2か月から6か月に多いとされている。

6000〜7000人に1人、確率でいえば約0.02%。
こんな避けられない早すぎる死が
0.02%の確率で可愛いわが子に起こる可能性があるなんて
考えるだけで涙が出そうになる。

この突然死で愛するわが子を失った方々を思うと
言葉も出ない。悲しみが想像できない。
すべての思考が停止する。これが絶望なのかと

そして夏生まれの息子は
生後5〜7ヶ月がちょうど冬期にあたる。

SIDSは冬期の発症頻度が高く、
厚生労働省から11月はSIDS対策強化月間とされている。

発生頻度が多い月齢に加えて季節もドンピシャ、
本当にこの3ヶ月は生きた心地がしなかった。
夜泣きがなくても一晩ぐっすり眠れたことは1日もなかった。

予防法、できることはすべてやる

厚生労働省が提唱する発症リスクを低くするための取り組みとして、

  1. 1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせる

  2. できるだけ母乳で育てる

  3. 保護者等はたばこをやめる

この3つが挙げられている。

2、3についてはすでに実践済み。問題は1。

幸いなことに、11月時点で息子は寝返りはできるものの
睡眠中に寝返りを打つことはなかった。

こうなると保護者の責任によるところが大きくて
寝かしつける時に絶対にうつ伏せにならないよう
添い寝をしていても仰向けになるよう徹底した。

他にもSIDSというより、寝ている時の窒息事故の防止として
固綿のベビー用敷布団を使用し、
軽くて顔にかかりやすい毛布や掛け布団ではなく
タオルケットやスリーパーを使用したり、
ベビー布団の周りには物を置かないようにしたりした。

"あの時ああしておけばよかった"がないように
私なりに考えつくできる限りの事はした。
今日も可愛い寝息を立てて眠っている息子がいること
本当に奇跡の連続なのだと思い知らされる。

睡眠中だから何が起こるかわからない

未だに原因が究明されていないのは
発生するのが睡眠中という前兆がわかりづらいことなのかなと思う。

子を持つ親としては一刻も早く究明してもらいたいところだが、
きっとSIDSの存在がわかって予防措置があるだけ
世紀の大発見だったのではないかとも思う。
まだまだ原因究明に時間がかかるのも無理ないか…

赤ちゃんは体温調節が下手くそで、
両手バンザイ寝することで熱を逃がしていると何かで読んだ。

だから手足は何も衣類をまとわない状態でいることが
熱がこもりにくくて良いのだとか。

体の中心に熱を溜めてしまい鬱熱状態になり
最悪死に至ることがあるとのこと。

ただでさえ体温が高い赤ちゃん、
体内の酵素活性が失活するといわれる摂氏40℃など
いとも簡単に超えていってしまう。

体の不調を言葉で訴えられない、
泣くことしかできない、
寝ている時は泣くことさえできない。

避けられた未来を手繰り寄せないように
大人が面倒を見てあげないといけない。
赤ちゃんとはそれだけ繊細なものなのだと思う。

ついにこの時が来てしまったか…

冬期に限らず、睡眠環境は快適な室温、
温めすぎず風通しの良い肌着を着せ、
生後10ヶ月を迎えた今も仰向け寝をさせている。

しかし生後9ヶ月頃から、自らうつ伏せ寝をするようになった。

きっかけはわからないが、
お昼寝をしていた時、洗濯物を干して戻ってくると
息子がうつ伏せになって寝ていたのだ。

慌てて駆け寄って呼吸を確認、
仰向け寝に直すも、しばらくすると自力でうつ伏せ寝に。

落ち着いてよく見てみると顔は真下ではなく
横を向けて寝ているので、呼吸は苦しくない様子。

それでも内臓が床面についていて
何かしらの負担になっているには変わりないので
気がついた時には仰向けに直すようにした。

そして生後10ヶ月現在、
彼の中でうつ伏せ寝のブームは過ぎ去り
今度は直角横向き寝をするように。

うーんと…これはセーフ…?

とはいえ推奨されているのは仰向け寝。
角度に関係なくおそらくアウト。笑

まだまだ寝姿勢を直す日々です。

ただひたすらに寝相が悪い

息子は本当に寝相が悪い。
私も寝相が悪いので人のことは言えないが。

生後間もない頃から足の強さが睡眠中も発揮され、
私と並行で就寝したはずなのに、
翌朝息子の足が私の頬に当たっていたことはよくあった。

これが現在はさらにレベルアップしており、
朝起きると隣に居ないのだ。

だいたい私の腰辺りか足元にいる。
しかもうつ伏せ顔横向き寝で。
本当に心臓に悪いからやめてほしい。

この前たまたま息子が移動する現場を目撃した。

深夜、悪夢にうなされて目覚めた私。
息子もふにゃふにゃ言っており、しばらく静観。

すると、ムクっと起き上がり私の足元に向かってハイハイ。
数十センチ移動したあたりでクシャッと潰れ、
そのまま寝息が聞こえてくる…

息子、この数ヶ月の間に
足の力の回転から、寝ながらハイハイ移動を覚えていた。

なんと恐ろしい寝相。

しかしなぜだろう、心当たりのある行動。

実はこれ、私も幼少期よくやっていた。
母から聞いた話だが、小学生になっても寝相が悪く
足の力で一晩かけて布団を時計回りしたり、
急に起き上がったと思ったら数秒後バタリと横に倒れたり…

カエルの子はカエル、
寝相の悪い親カエルから生まれた正真正銘寝相の悪い子カエルである。笑

怖いと感じたこと

さて本題、というかこのnoteを書こうと思ったついさっきの出来事。

いつも通り私の布団で一緒に眠る息子。
バンザイ寝していた頃が懐かしく、
今では大の字仰向け寝が板についている。
息子の寝顔を眺めながら眠るのが日課。

今日も可愛い寝顔だなんて親バカ炸裂していると、
息子の口の中でグチュグチュといった
何やら唾が溜まったような音がした。

最近よく噛まれるし歯磨きでも感じるが
赤ちゃんって本当に唾液が多いよな〜
なんて呑気なことを考えていると、

カ、ガウゥ…

溺れた時みたいな、そんな音が息子から聞こえた。

え!?口の中の唾液が喉に落ちて塞がった!?

咄嗟にそんなことを考え
慌てて胸元を軽くトントンする。

さすがに息苦しさを覚えたのか息子もうっすら目を開けたが、
唾液音が解消されまた夢の世界へ。

あれは一体なんだったんだろうか。

ふと、産後まもない、まだ入院していた時のことを思い出した。

上手くゲップが出せず、おっぱい飲んでもゲップする前に寝てしまい
どうしたらいいか助産師さんに相談したものだ。

「ゲップが出なくてもオナラで出てくるから大丈夫よ!
でもミルク戻しした時に嘔吐物で気道がふさがれるから
背中のあたりにタオルを当てて横向きに寝かせてね

嘔吐物ではないかもしれないが
自身の口の中で作られた大量の唾液でも
気道が塞がれて窒息してしまうのではないか。

嫌な想像ばかりが膨らむ。
そうして眠れなくなりこのnoteをしたためているのだが。笑

案外、仰向けよりも横向きの方が
安全なこともあるのではないかと思ってしまった。

※なんの知識もない一般人の見解であり、SIDSの予防では仰向け寝が推奨されています。

まとめ

リスク低減のための予防策はあっても
完全になくすことができない恐ろしい病。

気をつけていても誰にでも起こりうる病。

きっと0.02%で発症してしまった赤ちゃんの両親も、
できる限りのことも細心の注意も払っていたはず。
それでも回避できないだなんて、あまりにも無情すぎる。

毎日1分1秒愛おしいという気持ちの裏で
いつか失ってしまうのではないかという恐怖と共存している。

育児って体力勝負だと思ってたけど
自分の気づかないところで精神力も削がれているのよね。
ただそれに気づかないよう女性ホルモンがカバーしてるんだろうけど。

つくづく人間の体とは良くできている。
出産の痛みも忘れて、そーれ2人目頑張るぞ☆ってなるんだから。笑

来月から保育園に行く息子。
慣らし保育期間はSIDS発症が増えるらしい。
慣れない環境でのストレスは
小さな体に相当な負担がかかることは想像容易い。

帰ってきたらたくさんギュッて抱きしめてあげよう。
頑張ってきた息子を最大限の愛で労おう。

SIDS予防の1つに母乳育児が推奨されてるのは
赤ちゃんとママのスキンシップで
安心感を与えてあげることに意味があるのかな
そんな風に思ったりもします。

◆厚生労働省ホームページより◆

※2023年の報道資料が見つからず2022年のものです。

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