見出し画像

#4 緊急対応マニュアルと移行リスク

Question:当社工場は、自動車メーカーのサプライチェーンの一つとして操業していますが、電気自動車(EV)の製造には対応していません。これについて次の2つの質問にそれぞれ200文字程度で答えてください。

● 今後当社には、どのようなリスクが考えられますか?
● このリスクを緊急対応マニュアルで扱うことは可能ですか?

Answer by ChatGPT
● 電気自動車(EV)の製造に対応していないことによるリスクとして、競争力の低下が挙げられます。EV市場は成長しており、自動車業界全体での需要が増加しています。従って、EV製造に対応していないことは競合他社に対して競争力の欠如を招く可能性があります。また、環境規制が厳しくなる中で、EVに対する需要がますます高まることから、自社の事業において市場シェアの低下や収益減少のリスクも考えられます。

● リスクに対応するための緊急対応マニュアルは作成可能すが、完全に解決することは難しいかもしれません。緊急対応マニュアルでは、市場調査や技術動向の分析により、EV市場への参入の可能性を検討し、戦略的な方針を策定することが重要です。具体的には、技術導入に向けた投資計画、提携や合併による技術・生産体制の強化、新規事業展開の検討などが含まれるでしょう。しかし、既存の製造設備や人材が未対応の場合、対応には時間とコストがかかることを考慮する必要があります。最終的な成功には、経営陣のリーダーシップと適切な戦略が不可欠です。【筆者検証済み】


気候変動のこの時代、脱炭素社会に移行する過程で企業が直面する、技術革新や市場の変化、法規制、レピュテーションに関わる経営リスクを「移行リスク」と呼びます。気候危機の影響がより顕著になるにつれて、世界の企業社会は好むと好まざるとに関わらず、あらゆる側面で脱炭素化のためのシステムに組み込まれていきますから、その過程で必然的に移行リスクに曝されることになります。

残念ながら、今のところ日本は、こうした世界の流れに後ろ向きな姿勢を貫いています。国内はともかく、これからは世界の動向を注視し、乗り遅れないように対応していかないと、みなさんの会社が抱える移行リスクは果てしなく大きな脅威となるに違いありません。

なお、ChatGPTの2つ目の回答にあるように、移行リスクは経営リスクなので、サプライチェーンの変化に伴う自社製品の旧式化のリスクを緊急対応マニュアルに組み込むのは有意義ではありません。ただし、同じくサプライチェーンリスクでも、災害やパンデミック等による部品や原材料の調達困難のリスクについては、緊急対応マニュアル(またはBCP本編)に組み込むことはむしろ必須と考えてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?