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金曜の夜

私の所属している部署は飲み会が多い。

仲の良い同僚同士はもちろん、部署の全員が出るようなオフィシャルな飲み会もよく行われる。先日も、新しい職員と長い研修から帰ってきた職員のために飲み会が行われたのだが、その2次会でこんなことを言われた。

「1人旅していると婚期逃すよ。」

…はい?
その時私は結婚の話などしていない。結婚は確かにしたいが、もっとあとでも良いと思っている。なぜ1人旅が好きであるという話をしただけで、婚期を逃す話をされなければいけないのか。

この発言は世間話に過ぎない。その人の言っていることも理解できる。おそらく、1人で旅をする、特に海外への旅が好きな女性に、か弱いだとか華奢だとかという魅力を感じないし、そんな女性を男性が守ってあげたいとも思わない、というような理由だろう。

確かに自分の周りを見ても、モテるのは可愛くて、細くて、いざという時は男性に甘えられるような女性が多い。それを見て私も彼女たちのようになれたらなあ、とよく思う。モテたくないわけではない、正直めちゃくちゃモテたい(なにを言ってるんだこいつは、と思われても仕方がないのは百も承知である。)

でも、私はモテるために1人旅をしているのではない。断じてない。1人旅をやめたところで飛ぶ鳥を落とす勢いでモテるわけでもないし、そもそも1人旅をしようが恋多き女性はたくさんいる。何より私は今いる場所より広い場所を見たくて、違う世界もたくさんあるということを知りたくて旅をしている。今までだって、たくさんの人と出会って、いろいろな話をした。その全てが私の糧となっている。

婚期を逃すからという理由で、やめることなんか出来ない。

将来、本当に婚期を逃して1人で年老いた時、私は1人旅を後悔するのだろうか。それはわからない、けれど。
間違いなく、今1人旅をしない方が後悔をするかな。

こうしてモテの欲望との間に揺れながら今年も私は旅に出るのである。

#日記 #備忘録

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