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二度と繰り返さないために、神戸サポーターがすべきこと

J1第11節が3日に行われ、ヴィッセル神戸は名古屋グランパスと2-2で引き分けた。この試合は天王山と位置付けられていた試合であり、序盤戦で首位をキープするのに落とせない試合だった。

結果は試合終了間際にDF藤井陽也のゴラッソにより、勝利が寸前で抜け落ちるように逃げていった。

今回このnoteを書こうと思ったのは、こういう事態が起きたときサポーターは何をすべきなのかと脳裏に浮かんだからだ。

監督や選手たちは時間通りに終わらなかったことに怒り心頭のようだが、これに同調したとしても結果は覆らない。ではサポーターがすべきことは?試合を振り返りながら書こうと思う。

規律と気持ちで名古屋に敗れた

冷静に考えるとこれが大きかったと思える。後半49分(DAZNでは94分)にMF齊藤未月からパスを受けたFW武藤嘉紀はボールキープに入った。この時点では1点リードのため、当然の選択だった。

そこから一度ボールをロストするも、FW大迫勇也にボールが渡ると大迫はキープせずにMF佐々木大樹へパスを選択した。これが悲劇の狼煙だった。

その後佐々木のボールをクリアされ、ボールを追った齊藤の累積によるレッドカードに繋がり、ATの時間も大幅に伸びてしまった。

チームは後半46分にDF本多勇喜を入れて5バックを形成。守り切って試合を閉めにいくと誰が見ても分かるように吉田孝行監督はメッセージを出していたにもかかわらずだ。

この規律の乱れにより、名古屋に隙を見せてしまった。たらればになってしまうが、大迫がキープさえしていればこの事態は回避できた可能性が高い。武藤が身体を張ってキープに入った直後に、なぜこの選択をしたのか理解に苦しむものだった。

そして気持でも名古屋に敗れてしまった。確かにATは本来の時間より伸びてしまったが、誤差の範囲ともいえる。追いつこうと必死の名古屋と齊藤の退場や規律がまとまっていない神戸との質の差は歴然だった。笛が鳴り終わるまで試合は終わらない―。この局面でも隙を与えた点は大きかったといえる。

栄冠を狙うチームのサポーターがすべきこと

サポーターがATの間延びにより怒り心頭になるのも理解はできる。2018年11月24日に行われた清水戦でATが中断時間も含めて18分50秒も伸びたことがトラウマとしてあるからだ。その際、笛を吹いた柿沼亨審判員のジャッジが頭に過ったサポーターも多かったことだろう。

選手や監督もATについて怒りの発言をしており、その発言に同調するサポーターも多かった。

ただ少し冷静にならなければいけない。名古屋の藤井が発したボールパンク発言やATの間延びに踊らされることが、リーグ制覇を目指すサポーターがすべきことなのか。私はそう思わない。

冷静に振り返れば大迫がボールをキープしていれば、恐らく勝てた試合だっただろう。鹿島るの申し子である背番号10が本気でキープに入れば、相手はイラついて冷静に反撃できただろうか。

そして本来の力を神戸イレブンが出し切っていれば、名古屋の攻撃を完全にシャットアウトできたはずだ。それができなかった理由は上記に書いた気持ちと規律の面が大きかったろう。

ではサポーターは何をすべきか。それは選手や監督に同調せず、チームの規律に反したプレーをした選手を叱責すべきだったと考える。

なぜ君は武藤が身体を張ってキープしたにもかかわらず、チームも5バックにして守りに入っているのに、キープをしなかったのかと。正当な批判は選手の頭を冷静にし、切り替えることができる。ただ選手に同調することが正解ではなかったと思える。

神戸は試合終了間際に失点して勝ち点を落とす傾向がある。ただそれはサポーターたちが変えることができるものだと思っている。二度と同じミスを繰り返さないように厳しい雰囲気をスタジアムに漂わせる。それはサポーターにしかできないものだ。

ときには自軍の選手を威圧するほどの威圧感は必要不可欠だ。「俺たちは見ているぞ。同じ失敗は絶対に許さない」と。そういったものがチャンピオンを狙うサポーターには必要な要素だと思う。神戸サポーターは岐路に立たされていると感じた。

<了>


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