徒然日記~旬のもの

 やっと、『特別展 琉球』のレポートを脱稿できた。
 今、画像やキャプションを加えて、提出してきたところである。

 展覧会(イベント)のレポートや、展覧会の出品作品をピックアップしてまとめるコラム記事は、言ってしまえば旬のもの。
 早く出せるに越したことはない。
 一方で、展覧会の有無に依存するから、ここ最近は特にやりにくい。
 「絶対にやりたい」と思っていた展覧会が、コロナ禍で一体いくつ延期や中止になってしまっただろうか。

 旬のものは確かに美味しい。
 でも、季節に関係なく食べられる素材―――というのも重要だろう。ライターとして最初の頃はイベントに関連する記事ばかり書いていた。
 イベントの有無に関係ない、独立したコラム記事を手掛けるようになったのは最近のことだ。
 主に自分で「面白い」と思った題材を料理するようにしているが、やはり一人でも多くの人に読んでもらえればうれしい。
 となると、タイトルや、ネタの取り上げ方に工夫がいる。
 例えば、タイムリーな話題にからめることも一つ。

 ミケランジェロの記事は、そのタイプだ。

 これを書いた2020年は、ドラマ『半沢直樹シリーズ』の最新作が放映された年でもあった。作中で、主人公の決め台詞「倍返し」が「1000倍返し」にパワーアップしたことも話題になった。
 これにからめて、ミケランジェロの<最後の審判の>話を書けないか、とふと思いついた。
 そして同時に、やるなら年内に完成させるしかない、とも理解した。

 こんな風に書かれたと知ったら、ミケランジェロ氏は、一体どう思うだろう。
 そう思いながらも、書きすすめずにはいられなかった。
 「年内にやらないと、味(インパクト)が落ちる」という制限も、先に進むパワー源となっただろうか。

 どんな題材を書くにせよ、大事なのは、相手が「美味しく(面白く)食べられる」ことだ。
 どうすれば、一番美味しくなるか。
 どうすれば、慣れない食材(題材)でも、一口でも食べてみようか、と思えるか。

 その工夫を忘れずに、私は題材と向き合えているだろうか。

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