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【墨絵】「麒麟」制作振り返り。

久々に墨を摺っていたのですが、やはり心が癒されますね。
今日は、描いた墨絵の振り返りnoteを備忘録として残しておこうと思います

振り返りというにはあまり途中経過を残せなかったのですが、まあ、こんな気持ちで描いていたんだなあぐらいの気持ちでご覧頂ければ幸いです。

こちら有難い事に出品後数日で売約済みとなりました、1週間以内に発送しますのでゆるーり待っていただければ幸いです。

大きさはポストカードサイズ(148mm×100mm)

墨絵に使うのはいつも画仙紙、水彩紙でも良いのですが私は画仙紙特有の墨や顔彩の滲み方が好きなので墨絵描くときはいつも画仙紙です。

墨汁もあるのですが、今回は時間があるので固形墨を摺りました。
あまり濃く摺りすぎず、筆運びが何となく見えるぐらいの濃度で描いていきます。

麒麟って、ほんとは多分ヒゲが生えてるんですけど絵の構図的にヒゲを入れるのが難しいので今回はヒゲを引っこ抜かせて頂きました(笑)
ただ、東洋龍らしい険しく雄々しい表情はしっかり迫力が出るように全体のバランスを見ながらしっかり線を追い込んでいきます。

線の強弱は完全に成すがまま、一か所ばかり線を入れていると全体の線が崩れがちになるのであまり一気に仕上げすぎず迷った場合は一旦筆をおいて全体を眺めながら少しづつ筆を入れる事にしてます。

後は全体を見ながら先に薄墨を置きます。
上から顔彩を重ねる時、薄墨を先に置いておくと顔彩の色味を良い感じに殺してくれるので全体のメリハリがつけやすい印象です。

そして薄墨が終わったら顔彩で色乗せ、あまりカラフルにすると墨の雰囲気が失われてしまうのであくまでおまけ程度に。
ただ、目立たせたい所は怖がらずがっつり濃く溶いた色を乗せるのがコツです。あまりチキって薄く乗せすぎると全体がぼやけちゃいます。

顔彩は色を混色して追い込むよりは濃淡でメリハリを付けた方が落ち着きやすいです、先に用意した薄墨をとっておくと顔彩と混ぜて色調を抑えたり応用が利きやすいので墨は最後まで大事に取っておくといいかも。

画仙紙は重ね塗りにはあまり向かないので、薄墨+メインカラーで合計2層ぐらいでバッチリ色を決められると良い出来になります。

そしてしっかり乾かして、完成。
口内の真っ赤な肉色と、背景のゴールドカラーが良い味になりました。
メインは顔周りなので、そこ以外はあまり手を入れずあえて背景色をかぶせたりしてピン位置を調整してます。

やっぱ墨っていいですねえ、描いててとても楽しいです。
手が感覚を忘れないうちにもう1枚ぐらい描きたいです、次はねずみの絵にしようかな。



2024/05/16 Az


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