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<僕>より<彼女>の方が苦しかったのかもしれない。「明け方の若者たち」のアナザーストーリー〜夫編〜

みなさんこんにちは。
わたしの新年一本目の映画は「明け方の若者たち」(以下、あけわか)でした。

この映画のアナザーストーリーである、「ある夜、彼女は明け方を想う」が、アマゾンプライムで鑑賞できるようになっています。
最初に言っておくと、アナザーストーリーを観るとあけわかの印象がまじで変わりますいい意味で

映画本編を観た後に本当に観ていただきたいです。

映画本編観た直後のレビューはこちらです。

早速レビュー書いていきますね。2回に分けて書きますので、ぜひ彼女編も見てみてください。まずは「夫編」です。
※ネタばれ注意です!

<夫>は<彼女>のことを見抜いている。

まず本編で、大学院生の彼女には実は夫がいたことが中盤で分かります。
その夫の存在がスクリーンに出てくることはありませんが、アナザーストーリーでは彼女と夫の関係がメインです。

彼女が語学留学中、夫は出張中に、NYで出会います。とにかく彼女が、のちに夫になる彼のすべてに一目ぼれして、恋愛が始まります。

二人は帰国後付き合いを経て夫婦になり、同棲します。夫の海外転勤(NY)が決まるのですが、彼女はこれまでもう一度NYに行きたいと言っていたにも関わらず、就活で第一志望のアパレルに内定をもらい自分も仕事で頑張ってみたい、といいNYに行きたくないことを打ち明けます。

そこで言い争いになる会話ではどちらにも共感できましたが、特に夫の言葉からは、彼女にとって痛いとこ突いているな、、と感じました。

彼女が内定をもらったこと、NYに行きたくないことを打ち明け、
夫が「あれだけNYに行きたいって言っていたから引き受けたんだよ」
  「本気で就活なんかしてなかったじゃん」
  「たまたま内定もらえたからちょっとやってみたくなった、そんな感じでしょ?」
  「自分のことしか考えてないじゃん」

などなど、かなりひどい言葉を投げ、彼女の胸ぐらをつかみにかかります。
ただ、アナザーストーリーを観た方ならわかるかと思いますが、
これ実は彼女のことちゃんと見抜いて言っています

実際に、彼女の親友は早くから就活を始めていて多くの企業を受けていましたが、彼女は本当に行きたい4社だけ。彼女は受からないと思っていたし、親友と違って親から就活に関してのプレッシャーも特にない。わりとのんきにマイペースにとりあえず就活をしている感じに見えました。

またあるシーンでは、日本の生活は自分に合っていない、留学していたNYにもう一度行きたい、と夫に言っていたので、
当然夫は、彼女は海外に行きたいんだと思いますよね。

彼女は「状況が変わったの」と言ってたしかにその通りではあるのですが。
彼女のためにも海外転勤を受け入れた夫の覚悟も考えると、怒ってしまうのも理解できます。(タバコ投げて胸ぐらつかみにかかったシーンは夫の本性が見えてめちゃくちゃ怖かった。。)

個人の勝手な考察ですが、
夫は帰国後、彼女が不倫していることに気が付いていますね。
それが理由で別れることはなく、彼女に対して
自分の生きたいように生きてよ、できれば俺の隣で
と言います。

彼女を自分の手中に収めるために、夫は絶妙な言葉で彼女を縛りつけたんだと思います。

この言葉で逆に彼女は夫から離れることはできないことが、夫にはわかっていたと思います。
彼女は純粋なところがあるので罪悪感を感じずにはいられないし、夫の思い通りになっていく未来が見えました。

<夫>は空港で結婚指輪を外すとき、わざと見えるようにした。

この夫、ほんとに怖いタイプだと思います。(笑)
最終的に夫一人でNYに行くことになるのですが、最後空港で彼女が見送り別れるとき、エスカレーターでギリギリ夫の姿が見えなくなるくらいのタイミングで、夫は結婚指輪を外します。

彼女は純粋に、ギリギリ見えてしまったという感じでショックを受けますが、わたしはわざと彼女が見えるように外したと思いました。
本編でも彼女はその話をしますので、相当引きずっていることが分かります。

夫の人柄・性格は、そんな単純に彼女の思い通りにしてくれる人間じゃないように見えます。彼女のことは大好きだけど、だからこそ従わせたい、みたいなタイプ。あとは、なめられないように所々で相手に脅威を見せる、みたいな。やられたらやり返すじゃないですが、そんな人柄だなあと感じました。

だから空港で結婚指輪を外したのも、彼女へのささやかな復讐なのかなと思います。


さて、今回はここまでにしたいと思います。
公式サイトにも映画本編の後に「ある夜、彼女は明け方を想う」を見ることを推奨しています。
ちなみに原作のカツセマサヒコさんは、「本編を見てからじゃないと意味不明だから」と言っていて、ほんとにシンプルな理由です。(笑)

最後まで読んでいただきありがとうございました。
レビュー彼女編もぜひご覧ください!



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