わたしは、ずっと子どもが嫌いだった。 苦手なものはなにかと聞かれれば 「えーっと、犬と子供ですねえ」と話してきた。 小さな頃からわりとずっとだ。 すんごいドライにさっくり話すから、 たまに(けっこう)嫌な顔をされた。 散歩をしている犬を見て 「いやあ、かしこいワンちゃんですね」と 声をかけたこともなければ、 市電に乗って目があった小さな子どもに対して 「あらあ、かわいいですね」と ニッコリほほ笑みかけることができなかった。 結婚10年目を迎えるが、 私たち夫婦には子ども
いつだって何かを始めるのが遅い。 その何かに気づくのも遅い。 そして気づいたことも、すぐ忘れる。 金曜、深夜2時。 いまヒュううううううううううっと 呼吸をするように、タイピングの手がとまらない。 マウスの横のグラスに注がれた アイスコーヒーの氷は、 すっかり溶けてしまっている。 永遠に飽きないおもちゃを与えられた 子どものようだ。 この真っ白なキャンバスに ちょっと、しばらく、いやずっと? 夢中になってしまいそう。そんな5月。 職業、書くこと。 ほんとに? はじめまし
目が覚めて よだれをふいたら 窓辺に光が 微笑んでた (星野源/Family song) 目が覚めて リビングに出たら 朝の光のなかで …約2週間前からコツコツとすすめている 年賀状書きに大忙しの夫… が、おった。 「ねえ飼い猫のお尻が最近ゆるいみたいなんだけど」 という会話から始まった、とある朝。 2018年の仕事納めの日に書きなぐったコラムです。 ✳︎ 社会に飛び出て12年目。 独立してはやくも5年半がたつ。 わたしはけっこう「着道楽」なタチで、洋服が好き。 洋