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ホクロ除去を考えている人へ【治療の詳細】

こんにちは。

スキンケアネタが多かったので、美容医療のことも書こうとおもいまして。笑

ホクロ除去についてです。


このnoteを読んで、

●ホクロの治療法別 メリットデメリット
●どこを受診すると良いか

がわかるようにお話しできたらと思います。

ホクロ除去したいけど、よく分からなくて踏み切れない方の背中を押せたらいいな…!




悪性かどうか

ホクロ治療をする上でまず一番大事なのは、悪性かどうかです。

医師がダーモスコピーという拡大鏡でみることで、ある程度予測は立てられるのですが、病理検査というものに出すことで、ホクロなのか?悪性(ガン)なのか?それともシミなのか?イボなのか?などという確定診断がつきます。

明らかに悪性or悪性の可能性があるものは取れたものを病理検査に出せる治療法を選ばなければなりません。(このあとご紹介する治療法④⑤)

自己判断で取り返しのつかないことになったら困りますし、私は医師では無いのでここでは悪性かどうかの判断方法はかきません。

必ず皮膚科医or形成外科医に診てもらってください。



医師に「おそらくただのホクロです」と言われたら、病理検査には出さなくてもいいので、選択肢は広がります。(このあとご紹介する治療法どれでも可能)

別にその病院で除去してもしなくてもいいと思います。

悪性じゃない!とはっきり言われないと不安かもしれませんが、医療には”絶対”はないので、どうしても歯切れの悪い言い方になってしまうと思います。)

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治療法

それではひとつひとつご紹介します。

■ ホクロ治療① 炭酸ガス(CO2)レーザー

水分に反応して熱することで、ジジジーっと焼く(蒸散させる)レーザーです。”ホクロが存在している皮膚”を削っていく感じです。
ホクロのレーザー治療といえば、コレのことをいう場合が多いです。

メリット
小さめホクロの治療に適しています。
普通に多少削った程度なら、ちゃんと平らに戻ります。(※ケロイド体質じゃなければ)
皮膚を切ったり、縫ったりしないので、治療個数が多い場合も気軽にできます。

(※傷は、通常赤みがしばらく続いた後徐々におさまってきますが、赤く盛り上がるように拡大してしまうのがケロイドです。なかにはケロイドになりやすい体質の人がいます)

デメリット
ホクロは根が深いものもあるので、深い部分も一度で除去しようとすると、単純に深めの傷を負うことと同じなので、”凹んだ傷あと”が残ってしまうことがあります。(そして、そんな凹んでしまった方は可哀想なことに、”炭酸ガスレーザー恐怖症”になります。笑 そりゃトラウマにもなりますよね…。)
口周りや、肩周りなど、よく動く場所(皮膚の安静を保つのが難しいところ)は逆に盛り上がって治ってしまうことがあります。
盛り上がるのを防ぐために、治療後数ヶ月間専用の医療テープを貼る場合もあります。(ここでいう”テープ”は、キズパワーパッドのようなハイドロコロイドとは異なります)
治療後、数ヶ月間赤みや色素沈着がでます。ホクロが取り切れてなければ再発もあり得ます。その場合、赤みがひくのを待ってから二度目のレーザーを当てます。
■ ホクロ治療②Qスイッチレーザー

・Qスイッチルビーレーザー(694nm)
・Qスイッチアレキサンドライトレーザー(755nm)
・Qスイッチヤグレーザー(1064nmではなく、532nmのもの)など。

ホクロの色であるメラニン色素に光が吸収されて破壊し、カサブタとなり剥がれ落ちるものです。バチン!っと当てる、いわゆるシミ取りレーザーです。
炭酸ガスレーザーで少し削ってからQスイッチレーザーを当てるパターンもあります。

メリット
反応するのはメラニン色素なのでホクロの細胞のみを治療できるので、基本的に凹んだり、盛り上がって治ったりはしません。
色素が深くないホクロに適しています。

デメリット
色が抜けてしまったホクロは反応しません。
強く当てすぎると、ホクロの周りの皮膚にも熱が伝わってしまい、色素沈着が長引いてしまいます。だからと言って弱く当ててもなくならないものが多いので(ホクロはそれだけ色素が深くまであります)、Qスイッチレーザーだけを当てるのが適応のホクロは少ない気がします。
■ ホクロ治療③電気メス

”電気メスでホクロ除去をする”と言うことであれば、炭酸ガスレーザーと同じように、ホクロを焼いて取り除くことを意味しているかと思います。
■ ホクロ治療④切除術(縫合)

ホクロを取り除いて、傷を縫い合わせる方法です。
縫う専門家は形成外科の医師です。傷あとをできるだけ目立たないように縫ってもらいたい場合は形成外科クリニックを受診するのがおすすめです。
縫った傷が引っ張られながら治ると線が太く治ってしまうため、傷にテープを数ヶ月間貼ることが多いです。
形成外科医はホクロが体のどの部位にあるかや、皮膚の緊張具合(つまみやすさ)など色々考えながら、傷の方向、縫う糸の太さ、縫う間隔、結ぶきつさなどを決めてます。すごい!

メリット
傷あとは一本の線のため、大きいホクロの場合、レーザーで丸い瘢痕(きずあと)になるより、縫ったほうが目立たなくなります。(線の長さはホクロの直径よりちょっと長いくらい。)
大抵一度でホクロを取り切ることができるため、再発のリスクが少ないです。
傷は1〜2週間でくっつきます。

デメリット
治療する医師の技術で左右されます。(ただ、術後のケアや体質も関係するので、傷が目立って残ったからと言って医師のせいにはしないでくださいね。笑)
例えば、顔だと高齢のたるんだお肌より、ハリのあるピチピチのお肌の方が、傷を無理に寄せて縫っているので、傷跡は太くやや目立つ感じになりやすいです。
結構大きいホクロ(あざ)だと、一度で取って無理に引き寄せて縫い合わせると傷が開いてしまう可能性があるため、手術を何度かに分けて行うこともあります。

傷がくっついたあとも、線に沿った赤みが続きます。短くて1〜3ヶ月、長くて半年〜1年ほどです。


■ ホクロ治療⑤くりぬき

ホクロを取り除くのは④と同じです。メスで丁寧にとる方法や、トレバンという筒状の彫刻刀みたいなメスで取ることもあります。
例えば鼻に大きなホクロがあった場合、縫うとつっぱって不自然になってしまいます。そういう場合はホクロを取り出した後、傷は縫わないで塗り薬などを使いながら、皮膚が徐々に平らに戻るのを待つ、という治療法です。

メリット
レーザーと違って強い熱が加わらないために、レーザー治療のような色素沈着が起きづらいです。
治療④と同様、再発のリスクが少ないです。
トレバンは簡便なので、皮膚科などでもすぐに処置を受けられることが多いです。

デメリット
皮膚が出来上がってくるまで、生々しい感じの傷なので、途中でちゃんと綺麗に治るか不安になるかもしれません。薬を塗ったりする手間がちょっとあります。
小さいホクロであればわざわざこのような外科的手術を受けるよりもレーザーで取る場合が多いです。

悪性かどうか調べたいけど、レーザー治療をしたい場合

どうしても悪性か気になる場合は、”生検”と言って、ホクロの一部を取って病理検査に出して調べることもできます。

それで、良性と明らかになってからレーザー治療をすることが可能です。


どこを受診すべきか?

まず悪性か診てもらうためには、保険診療を行っている形成外科の受診をお勧めします。そこで、レーザーや電気メス治療(①〜③)と外科的切除(④⑤)どちらが適応か相談するといいと思います。

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早く消したいというより、時間がかかったとしても傷痕を残したくないという方は

■ ①炭酸ガスレーザー、②Qスイッチレーザー、③電気メス
   →治療保証が付いているところ

■ ④縫合、⑤くりぬき
   →形成外科専門医

がわたしとしてはおすすめです。

レーザーは、一度で取りきろうと強く当てると、傷跡になるリスクが高いため、再発した場合も想定して、治療後一定期間治療費保証を設けているクリニックがあります。2回目以降の治療費がかからなかったり、安くなったりします。

実際に私が現在働いているクリニックも保証をつけているので、削りすぎによる、凹みや盛り上がりになるリスクを抑えています。ある程度の大きさがあるホクロも本当に綺麗に治っていて結構感動します。笑

なので、自分が患者なら、保証が付いているクリニックを選ぶかなと思います!


大きめのホクロであれば、形成外科専門医がいるクリニックにお願いするのがいいかとおもいます。
先ほどお伝えしたように、形成外科は傷跡を綺麗にするプロなので一番安心できるかと^^

そして、診察の様子で、几帳面そうな医師かどうかチェックします。笑
(形成外科医は細部までこだわる方が多いと思いますが、念のため…)


逆に、傷あとどうこうよりも、早く治療を終えたいということであれば、外科的に取って縫ってしまうのが一番確実です。(治療④)
炭酸ガスレーザーをするとしても、安いところだと保証なしで一個数千円というクリニックもあるので、気軽に治療できちゃいます。


いずれにせよ、医師にしっかりご自身がどのような治療を希望しているか、意向を伝えることが、のちのち後悔することなく治療を受けることができるポイントかと思います。



長々と語ってしまって、わかりづらくなっちゃいましたかね…
もっと上手にアウトプットできるよう頑張ります涙

少しでも参考にしていただけると嬉しいです!

それでは!

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