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唐松岳から思い馳せる白馬岳

会社の人に誘われ、9月4連休初日に唐松岳に登ってきました。

朝7時前にリフト駐車場に着くために4時半起きをしなければならず、4時半に起きるためには22時には寝なければならず、そのためには…と逆算して前日は定時退社をキメる予定だったのに、連休前の片付けをしてなんだかんだ会社を出たのは20時過ぎになってしまった。
そこから追い上げて寝たのは23時過ぎ。
なのでちょっと寝不足気味での出発。

この時期の日の出は5時半頃なので、モルゲンロートを片目に白馬方面に車を走らせる。

ちなみにモルゲンロートっていうのはドイツ語で、向こうでは単に「朝焼け」という意味らしい。夜明けの太陽光が山肌に当たって赤く染まるあの現象ピンポイントは違う言葉がドイツ語にはあると漫画「山と食欲と私」に書いてあったけど、その単語は忘れてしまった。

それにしても安曇野のモルゲンロートは素晴らしいんだよ。早起きした者だけが見れる特権。
北アルプスの山から直接見ると桁違いな迫力なんだろうなあ。去年蝶ヶ岳に登った時はガスって景色が拝めなかったからリベンジしたい。

⬆︎別日に長峰山から撮ったモルゲンロート

無事駐車場が混む前に到着し、リフトが動くまで軽くストレッチなどをして時間を潰す。

それにしても、駐車場から見える山がもう綺麗。
左から杓子岳、白馬岳、???岳…1番右は何の山だろう。白いのは雪じゃなくて、花崗岩だったかな。
とにかく山肌元来がこんなに白いなんて、本当に日本の山か?と疑いたくなる。

白馬岳は今年登る計画があったのだけど、天候が悪くて断念した為 尚更思い入れ深く見とれた。
そして来年の夏こそは雪渓を歩くことを静かに心に誓う。

1時間ほど待ち、いよいよリストが動いたので一気に上まで上がる。雲が下の方で雲海になっていて、その雲達が気温と共に上昇して、登る頃に山頂がガス…ってことも十分にあったもんだから、ここぞとばかりに今のうちに写真を沢山撮っておく。自分の足で登っていないことを隠そうと、しっかりとリフトは画角に入れない私。


そうしてリフト2本を乗り継いだところから登山スタート。
今まで登った他の北アルプス(といっても燕岳、蝶ヶ岳だけ)は最初森の中をひたすらに歩いて、3.4時間経ったところで景色バーン!なんだけど、唐松岳はリフト降り立った瞬間から右も左も景色が良い。
一瞬で唐松岳が好きになった。

これなら足腰が強くない両親もリフトに乗るだけで絶景が見れる。来年あたり一緒に行きたい。

八方池までの道は木板で整備されてかなり歩きやすい道と小石?岩?の上を歩く道の2本あって、私たちは右手に白馬岳達が見える小石道を選択。
塩分タブレットを大量に持っていったけど、風が強かったから汗をかく事もなく軽快に足が進む。

⬆︎木板の道はスニーカーでも歩きやすそう

ここでも途中に白馬雪渓が見える。
ああ、あそこを登るはずだったのに…という気持ちと同時に想像してたより規模が大きくてビビる。そこまで経験がない女子2人で行こうとしてたけど、天気関係なく辞めて英断だったかもしれない。

1時間ほど登り、目当ての一つでもある八方池に到着。風が強かったもんでリフレクションは拝めずこの通り。海の波みたいだった。
それでも水の透明感はすごくて、風がなければ何倍も綺麗なんだろうなあと想像する。

八方池を過ぎたら本格的な登山道となる。といっても急登は殆どなく、景色もずっと良いから登っていて飽きることがない。ハイマツが見えてきたら血眼になって雷鳥探しをしたけど、風が強いからか遭遇することはなかった。まぁあの風のなか出てきたら飛ばされちゃうね。笑

あと上の方はもう紅葉が始まっていて、秋を肌で感じた。

途中途中にケルンがあるのも良いポイント。


八方池から2時間弱で唐松岳山頂へ。
初めて見る稜線にワクワクが止まらない。けれど、風は止まらないどころか強くなる一方。燕岳はガスで視界ゼロだったことと比べると全然良いけど、雲の影で暗い景色となってしまった。いつか100点の快晴を拝みたい。こうしてリベンジ山リストが増えていく。

途中登っているときに振り返ると、赤い山小屋が見えてかわいい。写真で見ると天気良さそうに見えるけど実際は雲が多かった。

この唐松岳山荘、今年はコロナで宿泊ができなくなっていた。しかし、今年かっちょいい山岳テントを買った私には問題ない。結局キャンプでしか使っていなくてまだ山で本領発揮して頂いていないのだけど、来年の北アルプステント泊デビューは唐松岳にしようと思う。

その時はこの日綺麗に見れなかった剣岳を見ながら至福のコーヒータイムをしたい。

山頂は強風のため10分ほどで退散し、山小屋に戻ってカップラーメンを食べた。
この時も風で凍えるほど寒かったけど、カップラーメンの温度と塩気に救われて回復。クッカーで料理するのも美味しいけど、カップラーメンは1番手軽で間違いない味をいつも提供してくれる。

食べ終わったら下山。帰りは2時間位だったかな。
山頂までいくにはもちろん登山靴がないとだけど、比較的登りやすくて日帰りでも全然無理がないコースだった。

一緒にいった人とは、これまで登った山、これから登りたい山を話したり、北アルプス初心者登り易い山ランキングを作ったり、マイベスト山ランキングを披露したり、今日の風はどうだ、今日の雲はどうだという話を永遠として会話の8割くらいを山関連で占めていた。

登山は比較的年齢関係なく同じように楽しめるし、話しながら登れるところもいい。

8月は土日の天気が悪くて、北アルプスに行くのは諦めかけていたところに唐松岳のお誘いを受け、今回行けて本当に良かった。

唐松岳から見えた白馬岳は一際輝いていて、あの稜線を何時間も歩けるなんて夢みたいなコースだろう。近くから見たことで、リベンジ山リストの中でも白馬岳は特別行きたい山になった。

来年の夏の前には、これから本格的にやってくる秋と、ある意味私が1番楽しみにしている冬がくる。今年も白馬のゲレンデには沢山お世話になる予定なので、結局年中白馬を訪れることになりそうだな。

ふう。

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