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【書評】『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン

ーデジタルデバイスにおける、身近な恐怖についてー


本書では、現代社会に必要視される3つの重要な要素を提示している。
それは睡眠、運動、他者との関わりです。
これらの3つの要素は精神的な不調から身を守る事が考えられています。
この3つの必要不可欠な要素が欠如してしまうと、ストレスや恐怖症、鬱などが発症してしまう恐れがあります。
メンタルをやられてしまうと、自分自身の価値や存在を喪失しかねません。
デジタルライフが一般的になった現代社会では、スマホは必要不可欠な必需品として見なされています。
スマホのスクリーン画面には、集中力を阻害するような情報が流布しています。
スマートフォンの存在が認知能力の容量を減らす要因だという事も述べられています。
そして、何よりもスクリーン自体がメンタルヘルスや睡眠に大きな影響を与えるという考えもあります。
過剰なまでのスマートフォンの利用により、障害が生まれるもっとも大きな存在こそが睡眠です。
スマホ画面からのブルーライトというのは、眠りまでの時間を身体に知らせるメラトニンの分泌を抑えてしまう効果があります。
よって、スマホの過剰使用によりストレスが発生し、そのストレスが睡眠を妨げる悪循環となります。
しかし、この悪循環を防ぐには解決策があります。それは、運動です。
運動には、ストレスや不安感を抑制させる効果があり、集中力を鍛えられる事が述べられています。
適度な運動により、私たちは現代社会に見失いかけていた集中力という大きな財産を取り戻す事が出来る、きっかけになると思いました。
最後に、現代に生きる私たちにとってスマホは特別な価値のあるものだと思います。
しかし、使い方次第で自分自身の存在を壊しかねません。
著者が最後のページに記した、デジタル時代のアドバイスは大変参考になりました。
私自身も、今一度この機会にスマホとの向き合い方を改めて再検討する必要があると感じました。


【参考文献】
『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン (新潮新書)

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