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浪曲テーブル掛け顛末:じつはテーブル掛けを(1)

じつは、不肖わたくし、昨年からテーブル掛けを作っていただいておりまして、先日完成して受け取ることができました。
そこで、周りの皆様に助けていただき漕ぎつけた、完成までの道のりを振り返って記事にさせていただこうと思います。

その前に「テーブル掛け」が何かご存じない方に向けて・・・
舞台で、浪曲師の前の台にかけてある「布」のことです。
木馬亭の定席などでは、背面の椅子と目の前の台、お客様から見て左側の台の三つにかけてあることが多いかもしれません。

【参考画像】こちらは1点のみ使用。布が3つだったり、5つだったりするパターンもあります。

話をもどします。

ー2023年夏ごろー
(※記憶違いのため修正しました)

本当にありがたいこのお話に、
まずテーブル掛けを作るとは??
一体何をどうしたら良いのか??
から調べはじめました。

早速、テーブル掛けを手掛けていらっしゃるところに問合せたところ、まず図案が必要ということで、何が良いかと検討を始めました。
考え始めて間もなく、2020年に師匠と見た景色をどうにかテーブル掛けにしたいと考えがまとまりました。
2020年の11月、師匠の自宅の近くで見た、江の島、稲村ケ崎、富士山を見渡す夕方の風景です。記事の上にある写真がそのとき撮ったものです。

私にとっては、
この景色を忘れない = 浪曲師を志したばかりの頃の気持ちを忘れない
という意味なのです。

ただ、図案化すると言ってもどんな形で用意すれば良いのか悩みました。
メール添付でOKと言っていただきましたが、写真をもとに絵を描いてくださる方を探せばよいのか、写真を図にすれば良いのか、、、悩みに悩んだ挙句、ひとまず写真自体の色を舞台で沈みすぎないような色合いにしたものと、それを図にしたものを師匠に見ていただきました。
これをお渡しして、どうやったら実現できるか相談してみようという考えでした。

空と海メインの風景なので、どうしてもグラデーションの部分が広く、図案いっぱいになってしまいます。空、海、夕景、ということでグラデーションの数も複数となります。
データを送ってやりとりさせていただきましたが、「ぼかし」の部分が多すぎる、ということで、引き受けてくださるところが無く、さっそく暗礁に乗り上げました。

続きは、浪曲テーブル掛け顛末:じつはテーブル掛けを(2) にて

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