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書籍レビュー

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本を読んで学んだ知識や、普段思ったことをまとめます。
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#宗教

今こそビジネスマンは『おぢいさんのランプ』を読むべきかもしれない

『ごんぎつね』『手袋を買いに』で有名な新美南吉の作品。 多くの人は教科書でしか読む機会のない作家だと思う。 (自分もそうだった) 自分はたまたまSNS上でこの作品を知り、読むに至った。 80年前の作品だが、物事の本質を突いた作品なので紹介したい。 この先はネタバレありで書評をしてきたいと思う。 1.未知との遭遇この話は、技術の進歩によって職を失う人間の心情をリアルに描いている。 巳之助(主人公)は、町でランプの存在を知り、行燈の時代が終わることを知る。 文明開花を肌で感

安楽死の書籍まとめ(4冊)

安楽死をテーマにしたディストピア小説を書いてみたかったので、関連書籍を読んでみた。 重いテーマであるが、人生について考え直す良い機会になると思う。 1.安楽死で死なせてください ★★★☆☆『おしん』『渡る世間は鬼ばかり』で有名な橋田壽賀子さんのエッセイ。 本人の死生感が文章から滲み出ており、共感する部分も多かった。 還暦を迎えた方にオススメである。 以下は印象に残った言葉を抜粋してみた。 死について積極的に考えるべきだという姿勢には驚いた。 20歳でエンディングノートを書

『カルトブランディング』書籍まとめ

1.カルトブランディングとはカルトブランドの見分け方については以下の2点がある。 イデオロギーが革新的であること ※普遍的だったり既視感があったりする場合、カルトブランドには該当しない。 明確なコミュニティーを持っていること ※外に開かれていない、アンダーグラウンドすぎるコミュニティーはカルトブランドとして認められない。 また、車に貼られているステッカーはカルトブランドであることが多い。 敢えてコストと労力をかけて貼っているということは「信者」になっている可能性が高い。

『マインドコントロール』書籍まとめ(前編)

最近、宗教系の本をKindleで買い漁っていたら、オススメに出てきた本。 高評価だったので読んでみたら、想像以上に面白かった。 マインドコントロールの歴史から、技法まで分かりやすく解説している。 カルト宗教やオンラインサロンに興味のある人は読んで後悔はないだろう。 洗脳する側、される側の性質を知る事ができる。 1.なぜ彼らはテロリストになったかこの章ではマインドコントロールによってテロリストを起こした人たちを分析している。 まずは、意外だった点について。 テロリストたちは

宗教についてKindle本で学んでみた【5冊まとめ】

最近、TVで宗教についての話題を目にするので、入門用の本を何冊か読んでみた。 箇条書きで簡素にまとめようと思ったが、1万字を超える内容となってしまった。(書き終えるまで1週間くらいかかった) 1.教養として学んでおきたい5大宗教Kindle Unlimitedで無料の1冊。 5大宗教の入門編。 1.宗教の種類 アニミズム──霊の信仰 (神道) 多神教──神々の信仰 (ヒンドゥー) 一神教──唯一神の信仰 (ユダヤ・キリスト・イスラム) 悟りの宗教──宇宙と人生の理