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東崋山
2021年8月22日 18:52
8月のある日、ライターの鈴木のもとに封筒が届いた。差出人の名前は書かれていない。封筒には蜜蝋で封がしてあり、手で持つと少し重量がある。軽く振ると、中からは金属が触れ合うような音がした。こういう凝った真似をする知り合いは1人しかいない。3年前、上司から紹介された洋館の少女だ。明らかに年下なのだが、自分のことを「ユーさん」と呼ぶことを強要している。莫大な資産を元手に上質なネタをくれるが