NASA、アルテミス宇宙服の開発にアクシオム・スペースを選定(spacenews翻訳9/8)
NASAの月面宇宙服
ワシントン - NASAは、アルテミスの最初の着陸ミッションで使用される宇宙服を開発するために、アクシオム・スペース社に2億2850万ドルのタスクオーダーを与えたが、そのスーツのデザインはまだ隠されています。
NASAは9月7日、アルテミス3ミッションの「月面歩行システム」を開発するためにアクシオム社を選定したと発表しました。
これには、NASAの50年以上ぶりの有人月面着陸で宇宙飛行士が着用する宇宙服の設計、開発、生産が含まれています。
アクシオム・スペース社とコリンズ・エアロスペース社は、6月にNASAから探査船外活動サービス（xEVAS）契約を獲得し、アルテミスミッションと国際宇宙ステーションの宇宙遊泳のための宇宙服に関する仕事を受注しました。その後、両社は宇宙服の開発とサービスの様々な側面について、タスク・オーダーのために競争することになります。
NASAによると、今回のタスクオーダーでは2社から提案を受けたが、アクシオムを選んだ理由の詳細は明らかにしていません。両社は今後、ISS宇宙服の開発や、後のアルテミス・ミッションの「定期的な宇宙服サービス」を含むタスクオーダーの資格を得ることになります。
アクシオン・スペースのマイケル・サフレディーニ社長兼最高経営責任者（CEO）は声明で、「アクシオン・スペースのチームは、次世代宇宙服の製造に関するこの最初の業務命令を受けたことを光栄に思っている」と述べました。「我々の近代化された進化可能な宇宙服は、より良い、より安全な技術を導入するための迅速なアップグレードを可能にし、我々の宇宙飛行士が常に高性能で堅牢な機器を装備していることを保証します」
しかし、同社は、その声明以上に、そのスーツについての詳細をほとんど発表していません。
アクシオンは、そのスーツがNASAが開発したxEMUと呼ばれるリファレンスデザインをベースにしており、月探査のための「柔軟性の向上と専用ツール」を組み込んでいると述べています。
プレスリリースに添付されたイラストには、ヘルメットと胴体上部だけが描かれており、その多くは影になっています。
NASAがアクシオム社を選んだことは、業界では驚きでした。
同社は、商業宇宙ステーションを支援するための宇宙服に興味があるのだと思っていたからです。対照的に、コリンズ・エアロスペース社は、6月のxEVAS契約の発表の際に、月面宇宙服のデザインに取り組んでいることを強調し、宇宙服のコンセプトを披露しています。
コリンズ社は8月31日にヒューストンに宇宙服の開発に使用する11,000平方メートルの施設を正式にオープンさせました。
アクシオム社は、ISSの宇宙服開発にも関心を持ち続けているといいます。「我々は、NASAの探査のニーズを満たすために我々の専門知識を提供すると同時に、低地球軌道上の商業顧客にサービスを提供し、商業宇宙経済を可能にする将来の宇宙ステーションの目標を達成することに興奮している」とスフレディーニ氏は声明で述べています。
アクシオム社とコリンズ社へのxEVAS契約の発表後にNASAが発表した情報源選定声明では、両社のアルテミスとISSバージョンのスーツに「非常に高い共通性」があることを指摘しています。
しかし、両社とも宇宙服をスケジュール通りに完成させるためには、「技術の熟成を急速に進め、主要な技術取引調査を解決することが必要」と述べています。
その声明では、具体的な価格設定はしていないものの、アクシオム社がコリンズ社よりも安い価格を提示したと述べています。アクシオム社の提案は、NASAの独立した政府コスト見積もりより23％低く、一方コリンズ社は2％低いものでした。NASAはそのコスト見積もりの値を公表していません。
アクシオム社は、KBR社、エアロック社、アロー・サイエンス＆テクノロジー社、デービッド・クラーク・カンパニー社、パラゴン開発株式会社、ソフィック・シナジックス社、A-P-Tリサーチ社を含む他の数社とxEVASスーツ開発作業を行っています。これらの企業は宇宙服、生命維持装置、関連業務の経験がありますが、NASAの調達先選定書には、KBRが製造を担当するスーツの一面である圧力ガーメントシステムについて、関連する過去の実績を証明した企業はないと警告されています。
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