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アリアン5、ESAの木星探査機「JUICE」を打ち上げる

アリアン5によるJUICEの打ち上げ

ワシントン - アリアン5は、4月14日、木星への8年間の旅に出るヨーロッパの宇宙船を、この由緒あるロケットの最後の飛行で成功させました。

アリアン5は、前日の天候による打ち上げ中止の後、東部時間午前8時14分にフランス領ギアナのクールーにある欧州宇宙基地から離陸しました。木星探査機「JUICE」は、打ち上げから26分後にアリアン上段から分離しています。

コントローラは、打ち上げから約40分後にJUICEと契約し、その30分後には、6トンの宇宙船に電力を供給する総面積85平方メートルの2つの大型太陽電池アレイを展開させました。

4月14日、ESAの木星探査機JUICEを搭載したアリアン5が離陸しました。

JUICEからの信号の取得は、予定より少し遅れて行われましたが、まだ公称値内に収まっています。
太陽電池アレイの展開も、予定より少し早く行われました。
エアバス・ディフェンス・アンド・スペースの宇宙システム部門責任者であるジャン=マルク・ナスル氏は、打ち上げ後のブリーフィングで、宇宙船システムによる太陽の捕捉が正確だったため、アレイの展開が早まったと説明しました。
「完璧なミッションの証です」と彼は言いました。

今回の打ち上げで、JUICEは木星とその最大の衛星3つを目指す8年間の旅に出ることになります。
エアバス社製のこの探査機は、2024年8月の地球と月の共同フライバイを皮切りに、木星に到達するために数回の重力アシストフライバイを行う予定です。
さらに、2026年9月と2029年1月に地球へのフライバイを行い、2025年8月には金星へのフライバイを予定しています。

JUICEは2031年7月に木星の軌道に入り、エウロパ、ガニメデ、カリストを35回フライバイして、その表面と地下の海の特徴を明らかにし、居住可能かどうかを判断する予定です。
JUICEは2034年12月にガニメデの周回軌道に乗り、2035年9月に予定されているミッションの終了を迎えます。

ESAのジョセフ・アッシュバッハ事務局長は、打ち上げ後のブリーフィングで「これはヨーロッパが非常に誇りに思えることだと思う」と述べています。
「これは、我々全員にとって切実な科学の疑問に答えるミッションである」

JUICEは、総費用15億ユーロ(16.5億ドル)と見積もられており、10個の観測機器群でこれらの疑問に答えようとするもので、そのうちの1つはNASAから提供されたものです。
日本の宇宙機関JAXAとイスラエル宇宙庁もこのミッションのパートナーで、他の観測機器の一部を提供しています。

この打ち上げは、ESAのミッションを搭載するアリアン5の6回目のフライトで、2021年12月のNASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げを含めて、ESAが大きく貢献したものです。
また、1996年以来、116回目のアリアン5による打ち上げとなりました。

アリアン5はあと1回、6月下旬に予定されているフランスのシラキュース4Bとドイツのハインリッヒ・ヘルツという欧州政府の通信衛星2基の打ち上げを残すのみとなりました。

アリアンスペース社のステファン・イスラエル最高経営責任者(CEO)は、打ち上げ後のブリーフィングで「ESAと一緒に打ち上げを行い、ドイツとフランスにとって最後の打ち上げができたことは、素晴らしい象徴だと思う」と述べています。

アリアン5はアリアン6に取って代わられ、その初飛行は数年延期されています。ESAが発表したアリアン6の初飛行の直近の日付は2023年後半で、2024年に再びずれ込む可能性があるとの憶測がある中です。

アッシュバッハ氏は、アリアン6のデビューに関する新たな見積もりは示しませんでした。
「私たちは、アリアン6をできるだけ早く発射台に乗せるために、懸命に働き、あらゆることを行っている」と語りました。
「今後数週間のうちにいくつかの決定的なマイルストーンを通過しなければならないが、確かに我々は良い軌道に乗っている」

「この素晴らしいロケットがお役御免になるのは少し寂しい気がする」とアリアン5について語りましたが、アリアン6は「同様に良いロケットになるだろう」と付け加えています。

#ESA
#NASA
#アリアン6

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