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ispace初の月着陸船、ロストの可能性(spacenews翻訳4/25)

ispaceのルナ・ランダーとの通信途絶

ワシントン - 日本企業が開発した月着陸船は、着陸予定時刻の直前に管制官との連絡が途絶え、最後の降下中に墜落したのではないかという不安が高まっています。

東京のispaceアイ・スペース社が開発した月着陸船「HAKUTO-R M1」は、4月25日東部時間午後12時40分に月のアトラスクレーター周辺に着陸する予定でした。
同社のウェブキャストで公開されたテレメトリによると、着陸船は動力降下中、管制官と通信しています。。

しかし、このテレメトリは、着陸の30秒前にライブデータからシミュレーションに切り替わったようで、その時、探査機はまだ地表から約80メートルの高さにあり、時速30キロメートル以上の速度で移動していました。着陸自体は確認されておらず、着陸後の着陸機からの信号も確認されていません。

HAKUTO-R M1着陸の最終段階、タッチダウン前の最後の数秒間で接触が失われる直前のテレメトリです。

予定されていたタッチダウンから25分以上経過した時点で、同社は着陸が失敗したことを認めたようです。
ispaceアイ・スペースの創業者で最高経営責任者の袴田武史氏は、「現時点では、月面への着陸の成功を確認できていない」と述べました。袴田氏は、管制官は着陸プロセスの「最後の最後まで」宇宙船と連絡を取り合っていたと述べました。

「現在では通信が途絶えている。だから、月面に着陸を完了できなかったと考えなければならない 」と述べました。

着陸船には、企業や政府向けのペイロード一式が搭載されていました。
その中には、アラブ首長国連邦のモハメド・ビン・ラシド宇宙センターが開発した小型月探査機「ラシード」と、日本の宇宙機関JAXAが開発した野球ボールほどの大きさの「変形可能な月ロボット」があります。
その他、カメラや技術のデモンストレーションなどのペイロードを搭載していました。

着陸船は12月11日にFalcon 9で打ち上げられ、低エネルギーの弾道軌道で地球から140万km離れた後、月周辺に戻り、3月20日に月の楕円軌道に乗りました。

100×6,000kmの初期軌道を達成した後、軌道を下げる操作を行い、4月14日には高度100kmの円軌道に達しています。その頃、ispaceアイ・スペース社は4月25日の着陸計画について発表しました。

同社は、月への移動中に宇宙船に小さな問題があったことだけを報告しています。
袴田氏は2月27日のブリーフィングで、「これまでのところ、致命的な問題はなく、予想通り順調に着陸機を運用している」と述べました。
着陸船の熱制御システムとコンピュータに異常があったが、同社はそれらの問題を解決することができたと述べています。

私達が日常使っているコンピューターは地球の大気の下で運用されているため、問題になることはありません。
しかし宇宙は真空で、太陽からの放射線や熱がコンピューターに及ぼす影響というのは地上と比較になりません。
NASAもアルテミス計画に際して、宇宙船の熱問題に関しては無人の宇宙船を実際に月まで飛ばすくらい資金を投入しています。それでも解決できない問題が残ります。

同社は、2024年後半に打ち上げを予定しているM1と同様の設計の2番目の着陸船M2の開発に取り組んでいます。
M2には、顧客のペイロード一式と、ispaceアイ・スペースが開発した「マイクロローバー」が搭載される予定です。このローバーはレゴリスサンプルを採取し、ispaceアイ・スペースの欧州子会社が受注した2020年の契約に基づいてNASAに移送される予定です。

同社関係者は2月、M1着陸機の開発で得た教訓をすでにM2に反映させているため、M2の設計に大きな変更を加えることは想定していないと述べました。同社の米国法人は、2025年に予定されているドレイパー氏率いるNASA商業月ペイロードサービス・ミッション向けに、より大型の着陸船「シリーズ2」の開発に取り組んでいます。

袴田氏は着陸後のコメントで、M1着陸の試みで収集したデータは、これら2つの将来のミッションに役立つと述べました。
「だからこそ、将来のミッションに向けて努力を続けるために、持続可能なビジネスモデルを構築したのです」

M1の打ち上げ以来、ispaceアイ・スペースの株式は、より小さく、よりリスクの高い企業だけが利用できる取引所である東京証券取引所成長市場での取引を開始しました。
4月13日、254円で取引を開始した株は、その後、急騰した。着地前の4月25日の終値は1,990円でした。

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