NVIDIA(NVDA) 2025年7月期 第2四半期決算詳細分析レポート

1. 企業概要

NVIDIA Corporation（NASDAQ: NVDA）は、1993年に設立された米国のテクノロジー企業です。同社は、グラフィックス処理ユニット（GPU）の設計と製造で世界をリードする企業として知られています。近年では、人工知能（AI）、機械学習、データセンター、自動運転技術などの分野にも事業を拡大し、革新的な製品とソリューションを提供しています。

主要事業セグメント

1. データセンター

2. ゲーミング

3. プロフェッショナルビジュアライゼーション

4. 自動車

NVIDIAの製品は、クラウドコンピューティング、AIトレーニングとインファレンス、ビッグデータ分析、科学計算、コンピュータグラフィックス、ビデオゲーム、自動運転車など、幅広い分野で使用されています。

2. 財務分析

2-1. 売上高、営業利益、経常利益、純利益、EBITDAの分析

売上高

• Q2 FY2025: 300億4000万ドル（4兆3558億円）

• 前年同期比: +122%

• 前四半期比: +15%

• 市場予想: 286億8000万ドル（4兆1586億円）

• 予想比: +4.7%

NVIDIAの売上高は、市場予想を大きく上回り、過去最高を記録しました。この驚異的な成長は、主にデータセンター部門の急拡大によるものです。AIブームの加速と、大規模言語モデル（LLM）や生成AIの需要増加が、この成長を牽引しています。

営業利益

• Q2 FY2025: 186億4200万ドル（2兆7030億9000万円）

• 前年同期比: +174%

• 前四半期比: +10%

• 営業利益率: 62.1%（前年同期: 50.3%、前四半期: 64.9%）

営業利益は前年同期比で3倍近く増加し、利益率も大幅に改善しました。この急激な利益拡大は、高付加価値製品の販売増加と効率的なコスト管理によるものです。

純利益

• Q2 FY2025: 166億ドル（2兆4070億円）

• 前年同期比: +168%

• 前四半期比: +12%

• 純利益率: 55.3%（前年同期: 45.8%、前四半期: 57.1%）

純利益も大幅に増加し、50%を超える純利益率を達成しました。これは、NVIDIAの製品に対する強い需要と高い価格決定力を反映しています。

EBITDA（営業利益 + 減価償却費 + 償却費）

• Q2 FY2025: 190億8000万ドル（2兆7666億円）

• 前年同期比: +170%

• 前四半期比: +10%

• EBITDA率: 63.5%（前年同期: 52.8%、前四半期: 66.2%）

EBITDAの大幅な増加は、NVIDIAの強力なキャッシュ創出能力を示しています。60%を超えるEBITDA率は、同社の高い収益性と効率的な経営を反映しています。

2-2. 財務状態（現金及び現金同等物、有利子負債、D/Eレシオ(ネット)など）

現金及び現金同等物

• 2025年7月28日時点: 348億ドル（5兆460億円）

• 前年同期比: +117.5%

• 前四半期比: +10.8%

NVIDIAは潤沢な手元流動性を確保しており、これにより積極的な研究開発投資や戦略的な買収を行う余力があります。

有利子負債