azuki32

こんにちは。私の趣味は人に質問することです。初めての人に会った時、状況が許せば「どんな…

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こんにちは。私の趣味は人に質問することです。初めての人に会った時、状況が許せば「どんなお雑煮を召し上がりますか」と聞きます。お雑煮が大好きだからですが、この質問は出発点です。また人が食べているものをを知りたいので作ってみます。好奇心の鎌足です。

最近の記事

栗饅頭

 自宅で開いているお菓子の会の品に、今回は季節感で栗饅頭を選んだ。愛媛県産の栗を使った、渋皮付きブランデー漬け入りである。三越の菓子の特設スペースでみつけた。愛媛から、9日間の予定で売りにきているという店員に聞いてみた。  「愛媛の栗は美味しいですか」  「奥伊予は朝晩の寒暖差があり、そのお陰で実が大きくなり、香りもいいです。生産量は全国3位です」   奥伊予?どんな所だろう。  「ほー、知りませんでした」  「主に全国の菓子店に卸しています」  思い出した。小布施でモンブ

    • かまぼこ

       姉さん被りに絣の上っ張りの女性。向き合い笑いながら、すり鉢の中の魚をすり、かまぼこを作っている。本「聞き書大分の食事」の中の写真だ。私にもできそうに思えた。うちで開いている料理の会で作ることにした。  たらの身を包丁でたたく。2人で、すり鉢で30分ほどする。ねばりが出たら酒、砂糖、塩を入れ、さらにする。ねばりが強くなり、まとまってきたら板に盛りつける。強火で20分ほど蒸す。  出来は、身にしまりがなくおいしくなかった。本の中の写真の女性はニコニコしていたから、今時スーパ

      • 私は昔、猫だったのかもしれない

         子供のころ、煮魚がよくでた。  「お前が食べたあとは猫もまたいで通る」  母がそう言ってあきれるほど、きれいに身を残さずたべていたらしい。特にしつけられた訳ではない。丸い卓袱台の、隣の兄の魚には身がたくさん残っていた。  工事現場の作業のように食べるのは夫だ。  例えばあじの煮つけ。箸をつけると、まずむしった身を皿のあいているスペースにならべていく。それはまるで白いセメントの袋。上身を全部とって、やっと食べ始める。次に頭の付け根を箸でつまみ、全身をウィーンとまっすぐ上に持ち

        • トースト、トマトジュース&半熟卵

           1966年、小学5年の時、父の転勤で青森から高松へ引っ越した。両親と年の離れた兄2人と車中2泊の長旅である。列車を乗り継ぎ青森から宇野。宇野から高松は宇高連絡船だった。  記憶は断片的だが、大宮の鉄道ライブラリーでこの時の列車を調べてみた。当時の時刻表から、青森から上野は急行「十和田第2」、上野から宇野は急行「さぬき」。この辺りの可能性が高い。  また父が連れていってくれた食堂車はモハシ151形とわかった。『食堂車バンザイ』という本に写真が載っていたのだ。それはテーブル

          虹とりんごジュースと銅鑼の音

           函館にいた時、父が単身で青森に赴任した。 父と私達(母、兄、私)は青函連絡船で行ったり来たりした。時は昭和38年、私は8歳。  国鉄青森駅の正面玄関から船乗り場までは遠かった。階段を昇り、通路を何度も曲がりやっと着いた。その途中にぽつねんとりんごジュースの販売機があった。  高さ150センチ幅30センチ。一番上の部分は透明で、ジュースが噴水のようにふき出しているのが見えた。黄金色だった。一度だけ買ってもらったことがある。お金を入れると小さな紙コップがポンッと出てきてジュース

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