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制服のスカートを履いた時から、女である心細さが始まった。

小学生の頃から男の子たちと机を並べ、
勉強して!優秀になれ!夢を叶えろ!君たちにはできる!ビックになれ!
そんな教育を受けてきて。

小学校5年生位までに今の身長(153cm)になってしまっていた私は
当時は体も大きい方で、勉強でも、運動でも、男子に負けるなんて感覚があんまりなかった。

別に男子に勝ちたいとも思わなかったけど、
自分を「女の子扱いされるもの」ものとも、
「弱いもの」とも、
「男性より劣っているもの」とも思わなかった。

どんなものにでもなれる!
あの頃は、そんな明るい自信に満ち溢れていて、
ある意味、普通に「自分らしく」いられた 最後の時代な気がする。

中学から始まった、スカートのスースーする不安感。

中学に入って、制服のスカートを履いて学校に通い出した頃の、
あの、心細い、落ち着かない感じを今でも覚えている。

それまで、男勝りで、スカートなんて履いたことのなかった私は、同じ小学校から来た男の子たちの「あいつがスカート履いてるぞ!」なんて言う、からかいも嫌だったし、何より、足元がスースーして、動きにくいし、心もとない。

風が吹けば、パンツが見えないか気にしないといけないし、
今まで放置していた「足のムダ毛」の処理という、新たな仕事も増えた。

休憩時間には、ドッジボールやフットボールに駆け出して行っていたのに、スカートを履いていては、それもできなくて、
いつしか、”女子”として、部屋で集まって、活動的に走り回る男子を「見守る」側になっていく。
そんな自分に、どんどん、自信がなくなっていった気がする。

なんだか、力を削がれた気がした。

男性陣にも一度、スカートを体験してみて欲しい。
とにかく、足元がスースーして、心もとない。
今まで「負ける」と思ったことのなかった"男子"の前でも、なんだか、スースー、心細い。
心細くなった時点で、もう、負けいて、、、
今までみたいに、足を放り出して「負けないぞ!」と走り出すこともできずに、なんとなく、「女性」としての役割に自分を押し込めていく。

違和感を感じる人。感じない人。

あれから、約30年。
別にファッションとしてのスカートに抵抗はないけれど、学生を卒業してからは、圧倒的にパンツスタイルが好きだし「ヒラヒラした制服がある会社には、絶対入りたくない!」と、強く思って生きてきた。

男とか、女とか、そんなことを気にせずに、自分を信じることができた小学生時代。

今思えば、、、スカートを強制的にはかされた義務教育期間は、私にとって、「纏足(てんそく)」みたいな効果があったと思う。

あれからずっと、私は、「女性として、自分がどう生きれば良いのか?」
もうひとつ、ピンとこないし、正直、分からずにいる気がする。

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