【映画】「Death to 2020」を見て笑いの本質について考えてみた

Death to 2020 というネットフリックスの作品を見ました。
Death to 2020はさらば2020という意味です。

「ブラック・ミラー」の製作陣が作り出したモキュメンタリー作品で、
トランプやコロナウイルスでめちゃくちゃになった2020年を、
実際の記録映像を織り交ぜながら、サミュエル・L・ジャクソン等有名俳優たちが、
架空の専門家や政治家、国王、等を演じ振り返った作品です。

出演
サミュエル・L・ジャクソン
ヒュー・グラント
リサ・クドロー
クメイル・ナンジアニ
トレイシー・ウルマン
サムソン・ケイオ
レスリー・ジョーンズ
ダイアン・モーガン
クリスティン・ミリオティ
ジョー・キーリー
等が出演しています。

ちなみにモキュメンタリーとはフィクションを、
ドキュメンタリー映像のように見せかけて演出する表現方法のことを言います。
類似を意味する「モック」と「ドキュメンタリー」を合成した造語です。


内容ではオーストラリアの山火事、黒人差別問題、大統領選、コロナウイルスなど
2020年を楽しく振り返るのには良いと思いました。

どうせならこの最悪な2020年を笑って吹き飛ばそうというという作品です。
コロナウイルスによる脅威により過度にコロナを恐れる人を描いていたり、
陰謀論を信じる人を描いたり、また白人至上主義で黒人を差別しまくる人を描いたり、
まあとにかく過度に表現されていましたが、その人たちをバカにしている感じが面白かったです。

笑いの本質について考えたことがあるのですが、
そこで辿り着いたのは笑いというのは差別心がもとになっているということです。

階層の低い人が階層が上の人へ差別する。バカにするということです。
例えば、子供が先生をよくバカにすると思います。
ぼくが中学や高校の頃は先生という上の立場の人に対して、
陰であの先生の顔がきもいとか話し方がきもいとか言って、
それを友達同士で笑い合うみたいなことがよくありました。

なんとか自分たちが優っているところを探そうとしているのです。
この差別によって笑いが生まれる。
また人間の本質に差別心というのもあるので差別心が笑いに繋がるのです。

面白いネタというのはどういうふうな構成をしているかというと差別心を捉えるように作られているのです。


このDeath to 2020もそれを強く感じました。
・コロナ禍で恐怖心に狂う情報リテラシーの低い人間
・陰謀論を心の底から信じる人間
・黒人をあからさまな態度で差別する人間
全て差別心から笑いに繋がっているなと思いました。

BLM(Black Lives Matter)の運動で人種差別反対の運動が起こりました。
人種差別などの差別は悪いことはわかっています。
みんなよくわかっていると思います。
ですがその差別している人たちを更に差別するという構造になっています。

すなわち差別心とは人間の心に当たり前にある感情なのです。
次回は差別は悪いのか?ということについてまた投稿しようと思います。

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