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『文藝 2024年春号』

今。
バルクアップ!プロテイン文学と言われれば読むしかない。ラベルをつけるって本当にすごいことだ。

長井短『存在よ!』

こわいきもちで〜急にこうやってぽん って入ってくる文章のファンです。
泣きそうになった幽霊の献身、応援
想いが届いてよかったね。

児玉雨子『跳べないならせめて立て』

かつてバレーボール運動をしていた自分とどこか無理矢理にでも重ねて読んでいるのだろうな。口調は憧れるものに似る。

王谷晶『蜜のながれ』

小説なんて書けるもんじゃないと強く思っていたこの時期に、だよねだよねと読んだ。蜜はみつおのことかな。交通事故って何のことだろう。

滝口悠生『音楽』

ももちゃんのお父さんシリーズ。滝口悠生さんの書く文章への思いが読むたびに増していく。すれすれだと思うんだ。もう少し野暮に具体的に言うならば、男性の保育士を怪しむ人だっているだろうし、この時代であっても、誰しも怪しんでしまう差別的な要素は心のどこかにあるだろうということだ。きっと折り込み済みでわざと書いてる。
さらに20代半ばはまだももちゃんのお父さんじゃないじゃん。わざとじゃん。色が出てる。この三人称がヒロシじゃ受ける印象がぜーんぜん違ってくるものな。さくらももこからイメージしたのは偶然ではない。むすびの新聞の内容は、どうして? と思うとともに、ちょっとした裏切りや、尊敬をおく平和ないまこことの余りにもな距離が効果的とも思う。

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