運行管理者試験対策#11
◆貨物自動車運送事業法関係<指導及び監督>
引き続き、運行管理者の業務について解説していきます。
運行管理者の業務内容には、〇〇に対する指導及び監督という規定が度々出てきますが、指導及び監督とはどういう事なのでしょうか?
・貨物自動車運送事業輸送安全規則第10条(従業員に対する指導及び監督)
貨物自動車運送事業者は、国土交通大臣が告示で定めるところにより、当該貨物自動車運送事業に係る主な道路の状況その他の事業用自動車の運行に関する状況、その状況の下において事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な運転の技術及び法令に基づき自動車の運転に関して遵守すべき事項について、運転者に対する適切な指導及び監督をしなければならない。この場合においては、その日時、場所及び内容並びに指導及び監督を行った者及び受けた者を記録し、かつ、その記録を営業所において三年間保存しなければならない。
ここでも重要なのは、従業員に対して行った指導及び監督の記録を3年間保存しなければならないという事です。やはり、数字の部分は必須です。
これも、ほぼ毎回出題されています。ポイントをしっかり押さえておきましょう。
・貨物自動車運送事業輸送安全規則第10条の2項
一般貨物自動車運送事業者等は、国土交通大臣が告示で定めるところにより、次に掲げる運転者に対して、事業用自動車の運行の安全を確保するために遵守すべき事項について特別な指導を行い、かつ、国土交通大臣が告示で定める適性診断であって第十二条の二及び第十二条の三の規定により国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせなければならない。
この特別な指導とは?この3つである。
一 死者又は負傷者が生じた事故を引き起こした者
二 運転者として新たに雇い入れた者
三 高齢者(六十五才以上の者をいう。)
一の事故惹起運転者に対する指導
安全運転の実技を除く所定事項について、合計6時間以上実施
原則>事故後、再度トラックに乗務する前
例外>やむを得ない事情がある場合には、再度乗務開始後1か月以内
二の初任運転者に対する指導
①視野・死角・内輪差・制動距離等トラックの構造上の特性
②偏荷重が生じないよう正しい貨物の積載方法
③過積載が及ぼす影響(制動距離・安定性)
④危険物を運搬する場合の取り扱い方法や積載方法等
⑤安全に通行できる予め設定した経路
⑥適正診断の結果に基づいた指導(運転行動の特性)
⑦生理的・心理的要因(過労・睡眠不足・飲酒・運転技能への過信)
⑧適切な健康管理の重要性
◎座学15時間以上 実技20時間以上実施
原則>初めて乗務する前
例外>やむを得ない事情がある場合は、乗務開始後1か月以内
三の高齢運転者(65歳に達した者)に対する指導
特に時間は設定されていません。適正診断の結果をもとに、自らが考えるように指導する
適正診断の結果後1か月以内
また、一般的な指導監督についても指針があり、継続的かつ計画的に指導及び監督を行い、トラックの運行の安全を確保するために必要な運転に関する技能及び知識等を習得させる事。
しつこいようですが、ここでもポイントは数字です。
記録保管は3年間。
〇〇する前、〇〇した後・〇か月以内
〇時間以上 等。
今回は、従業員に対する指導について解説しました。記述のうち誤っているものを1つ選び~などといった出題形式になることが多く、惑わされそうになることも多々ありますので、反復してしっかり学習しましょう。
次回は、ここで何度も出てきた《適正診断》について解説します。
それでは、今日も一日お疲れ様でした!
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