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【金沢】小松弥助 2024年2月

金沢でとびきりのお店、寿司 小松弥助さん。
小松弥助は1日3回転だが大将が握る姿を見たいのであれば1回転目を予約がおすすめ。
御年92歳の大将、あのグッと親指を立てて声をかけてくれる姿を見るために通うと言っても過言ではない。
今回は久しぶりに大将の握る寿司をいただくことができたので記録として記事にしようと思います。


白子のすり流し

小松弥助 冬の最初の一品。程よい熱さで口の中にひとくち入れると白子の旨みがやさしく広がり、寿司を控えた胃を整えてくれる。

漬けマグロのこのわたのせ

ねっとりとした漬けマグロに塩気のきいたこのわたが乗ったこの握りは小松弥助の一貫目の定番。いつまでも続くのではないかと錯覚する旨みの余韻、お酒を呑んで流れてしまうのをためらう美味しさ。

刺身

最初にお摘みの注文が聞かれるのでお酒を呑みながらゆっくりと楽しみたいのであればおすすめ。
この日のひとつ目は刺身(鯵、梅貝、甘海老、明石の鯛、このわたトロ)
鯵は生姜醤油で白身と貝は塩とすだち、甘海老とトロは醬油をつけてもいいがそのままでも十分に美味しい。
特に鯵と生姜醬油の組み合わせが良くついつい杯が進む。

蒸し鮑

ふたつ目は蒸し鮑。
肉厚ながら柔らかい鮑の身と苦みの効いた肝、ちびちびと日本酒と交互に飲みたくなる出汁がとにかく美味しい。

小松弥助の器には金継ぎが施されているものがいくつもありそれをみるもの一つの楽しみ

握り 皿盛り

この日はテーブル席であったため握りはまとめて一皿でてくる。もちろんカウンターで直接渡される握りに敵うものではないが落ち着いていただけるのは気に入っている。どの握りから食べるのか迷うのも面白い。

この日は煮蛤、甘鯛、甘海老、炙りトロ、アカイカ
煮蛤は大ぶりでほおばると甘いツメが口いっぱいに広がる。
炙りトロはさっと炙られたトロにすだちが搾ってあり脂とシャリとの相性が抜群。
アカイカは細かく仕事がしてありねっとりとした舌触りと塩とごまで引き立つ甘さが忘れられない握り。

白山

器に入った寿司でシャリに雲丹、マグロ、とろろを乗せたもの。
以前はバカラの器で提供されていたが最近は黒い器に替わったよう。以前の器も美しかったがこの器もネタが映える。

うなきゅう

コースとしては最後の一本。
海苔を焼く香りが漂ってきたらこれが出てくる合図。
焼きたて熱々の海苔に鰻、きゅうりを巻いて出される一本は海苔が主役と言われても納得してしまうほど海苔の風味が豊か。

追加

ネギトロ

トントントンと小気味のいい音を立てながらつくられるネギトロはコースが終わった後の追加の定番。
こぼれんばかりの粗めのトロとネギに醤油をつけて食べれば口のなかが幸福に包まれる。

蒸し穴子

個人的に追加で頼んでほしい一貫
普段お寿司屋さんで食べるなら煮穴子派だったが小松弥助の蒸し穴子を食べてから虜になった。
歯がいらないほどにやわらかく仕上げられた穴子は口の中でシャリと柚子と塩で一体となり思わずため息がでる。これだけを腹いっぱい食べたい。

何度行っても最初から最後まで幸せだなーと思わずこぼしてしまう寿司を食べさせてくれる小松弥助。
大将にはご無理をされずに末永く握っていただきたいと思いつつ次の予約までの日を指折り数える冬の日でした。

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