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BFC懇親会の前日譚

 東京に行った際には冬乃くじさんんのおうちに泊めてもらったのだが、おみやげのてぬぐい(一年以上前から用意していたもの)をやっと渡すことができた。これは実は蜂本みささんに一緒に選んでいただいたもので、三枚のうち電車のコラボの図柄は蜂本さんの思い出の路線だということで買ったものだった。

 BFC第一回の打ち上げがとてもうらやましく、だって蜂本さんや伊予さんが出席していたというんだもんな。個人的にどうしても蜂本さんにお会いしたかった私は、その後、「蜂本さん、冬乃くじさんにお会いしたことありますよね。お土産選ぶのを手伝ってもらえませんか」と遠回しに頼んで了承してもらったのだった。ふつうに一緒におでかけしませんかと言えばよかったのかも? いやそれはさすがに。「ファンです。会いたいです」これではただのやばいひとなのでは……。わたしが誘われる立場だとしたらこわすぎる、と思ったので買い物に付き合ってくださいとお願いした。一緒に手拭い屋さんを散策して楽しかった……!

 蜂本さんから得たくじさんの外見などの情報から、青くてはっきりした柄のものがよいかもしれないなと思ったので、永楽堂さんで青いテントウムシ柄のてぬぐいをえらんだ。あれはなんかいい木綿の生地みたい。洗濯すると端がほつれてきて、布もやわらかくなるらしい。日常使いしてもらえるといいな。今回の上京でやっとお渡しすることができ、ほっとした。喜んでもらえてよかった。蜂本さん、やりました。くじさん喜んでくれてました。

 くじさんからはくらげのイヤリングをもらった。二個用意してくれていたので、(ひとつはyasuさんからだという。ありがたい)ひとつずつもっておそろいでつけよう、ということになって、おそろいになった。こういうのはなんか照れる。照れるけど嬉しい。なくさないようにしたい。

 インターネットの人に会うのは緊張する。せめて私がとびきり陽気でおもろい人間であったり、愛玩動物みたいな見た目の無害そうな獣であったらな、と思う。最初はオフ会の誘いとかもまじでいやだった。地味な生態がばれるのは嫌なのでノリのいい人間を演じてみるものの、ほんとうはひとりでじっとしていたい。まぁでもあれですね。本の話ができるのは普通に嬉しくて楽しいのだった。(都心の大きな本屋さんには話題書が無造作にたくさんおいてあり、地方の本屋とは情報の流れるスピードが違うぜ……と体感した)

 出発前、いとちゃんに『燃えるスカートの少女』文庫版をプレゼントしたいと考えていたが、荷物がいっぱいだったため断念した。普通にキモくないか? 会うといきなりおすすめの文庫配ってくる女。怖い。という気持ちもブレーキになった。しかし軽く携帯でき値段も手ごろなことから、幻想文学に片足をつっこみかけている人たちにエイミー・ベンダーをプレゼントすることはいつかやってみたい。熊本くんの本棚に出てくる熊本くんごっこもできるし一石二鳥だ(別に相手にみのりちゃんになってほしいわけではない)

 マルカさんに古い金属の食器をプレゼントしたところ、使ってもらえてよかった。家にいくつか未使用の昭和の食器が眠っている。花瓶や陶器も多い。義母が喫茶店を経営していたためだ。お近くの方で食器をもらってくださる方、連絡をください。あげます。コーヒーカップやソーサー、水差しなどがあります。
 マルカフェの看板チワワたちのうち、イブちゃんに触らせてもらうのを忘れていて、今度会えたらおでこを撫でたいと思っていたのだが、イブちゃんは里帰りしてしまったようだ。寂しい。まめちゃんはライオンのような立派なたてがみをもっていて、美しかった。ふわふわだった。

 橋本さんと坂崎さんのツクエクロニクルがよかったという話をした。個人的に、坂崎さんの短編の魅力は言葉の重層性にあると感じている。言葉の多義性、ひとつひとつの言葉が喚起するイメージの豊かさが作品世界に広がりを与えている。それを説明するために身近な言葉を使って宇宙を組み立てている、、、みたいな下手な比喩を使って説明を試みたが、あれは全然うまくなかったなぁ。変な設定の本を読むのは楽しいし、みんな人間が好きすぎる、人間が主役でない本はいいという話をする。いい感じの小説を教えてもらう。タイトルを失念する。かなしい。

 わたしの理想は転生したらスライムだった件のアニメーション第一話の描写がずっと続く小説なのだが、小説は基本的に意識がなにかを描写するという前提があるので、意識、スライムの。みんながスライム生のスキーマを獲得すれば最後まであのテンションで書けるはずなので、スライム生の体感を得られるVRゲームの普及が待たれる。

 でも会って人に本を勧められるというのは本当に楽しい。もっとみんなのおすすめが知りたい。

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