送辞 完成版

 冬の寒さが和らぎ始め、陽の光やそよ吹く風の暖かさに春の気配が感じられる今日の良き日。この××中学校を旅立っていかれる卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。在校生を代表して心からお祝い申し上げます。

 皆さんが私達後輩を学校生活や行事において、リードしてくださった日々が昨日のことのように思いだされます。入学式のとき、胸にバッチをつけてくださり、クラスまで送り届けてくださいました。また、入学してすぐの頃、何もわからず不安な私たちに先輩方は優しく、微笑みながら接してくださいました。そのおかげで、中学校生活に早く馴染むことができました。後輩に自信をもって接してくださる先輩方がかっこよく見え、後輩ができたらこのような先輩になりたいなと憧れを持つようになりました。

 先輩方は様々なイベントや日々の生活で後輩に頼もしい姿を見せてくださいました。
 
 最初に思い浮かぶのは部活動のことです。体験入部のときから、緊張をほぐすように笑顔で、気さくに話しかけてくださったおかげで、不安は自信にかわっていきました。
 学年が上がり、私たちも後輩を持つようになると後輩への接し方や話し方など、気を配ることが多くあることを知りました。そして、今まで関わりやすい雰囲気を作ってくださっていたことに気づき、改めて先輩方へ感謝の気持ちでいっぱいになりました。良い雰囲気づくりは、非常に大切で難しいということを学びました。

 体育祭では、ダンスを中心とした多くの競技に、どこまでも手を抜くことなく全力で取り組み、そして私たちを引っ張ってくださる先輩方に心から尊敬の思いを抱きました。複雑なダンスも、わかりやすいように工夫しながら伝えている姿を見て、より憧れは強くなっていきました。最後の解団式では、テントの下で涙を流している先輩方をみて、何事にも全力で取り組むことの大切さを学びました。
 
 校内音楽会のことも心に深く残っています。校内で先輩方の歌声が聞こえてくると、とても迫力があり、練習のモチベーションになっていました。また先輩方から練習を誘ってくださるなど、校内音楽会への姿勢がとてもかっこよく、私たちの目標でした。クラス一丸となって歌う姿からは、協力することの大切さを学びました。
 
 私たちは、先輩方から後輩に対する雰囲気づくり・何事にも全力で取り組むこと、協力することの大切さなど、たくさんのことを学ばせていただきました。

 卒業生の皆さんは、いま、この体育館で卒業式を迎えられるまで、様々なことをこの××中学校で体験してきたことでしょう。すべてが良い思い出ではなく、時には辛いこともあったと思います。また、これから大きな壁にぶつかることがあるかもしれません。しかし、この××中学校で多くのものを手にした先輩方なら、必ず乗り越えることができます。三年間で、様々なことに挑戦してきた先輩方を私たちは知っています。もし、不安になったら××中での日々を思い出してください。きっと、先輩方の心の支えになるはずです。

 これから進む道は違っても、××中学校で共に過ごした思い出は変わりません。

 今はまだ頼りない私たちですが、先輩方が残してくださった伝統や熱意を受け継ぎ、××中学校をリードしていきます。そして、先輩方の未来を私たちはいつでも応援しています。

 最後になりますが、新たな道へ一歩踏み出す先輩方の、ご健康とご活躍を心から願い、送辞といたします。

令和六年三月十一日
    在校生代表               あざらし


一緒に考えてくれてありがとうございました!!

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