日比谷や西。都立の自校作成校に合格するための3つの鍵
こんにちは。アザラシ塾(https://benkyouhou-kouritu.com/)の管理人です。
私は家庭教師として都内で中学生の高校受験対策を受け持つことが多いのですが、志望校としてほぼ必ず上がるのが都立高校。中でも日比谷高校や西高校といった自校作成校は大人気で、都内の中学生(そしてそのご両親)なら誰もが一度は目指すことでしょう。
しかし、そんなに大人気の高校ですから入試は一筋縄ではいきません。
特に都立高校の入試は内申との合算や癖がある自校作成問題など他には見られない入試となっており、ただ普通に勉強をして受験をするだけでは合格は難しくなっています。
しかし逆に考えれば、癖のある入試を逆手に取り効果的な対策をすることができれば合格は一気に楽になります。
ですから、都立の自校作成校を目指す場合には受験戦略が大切になります。
それなのに塾ではこういった戦略はあまり話さずにただ宿題を課しているだけであることが多いのが現状です。
本気で都立の自校作成校を目指しているご家庭がたくさんある中で合格できかどうかが変わりうる大切な情報を知らないのは残念なことです。
そこで今回は、私が生徒を都立の自校作成校に合格させるために常に意識している3つの合格の鍵を隠さずお話しします。
少し勉強の方向性を変えるだけで合格は一気に現実的なものになります。
お話しする内容をこれからの勉強に役立ててもらえれば幸いです。
1.解くスピードをあげる
1つ目の鍵は問題を解くスピードです。自校作成校を受ける子は中3に入ったあたりからは常に早く解くことを意識して勉強を進めるべきです。
自校作成校の入試で高得点を取ることは確かに難しいですが、実は問題自体はさほど難しくありません。公立高校ですから一応中学校の授業だけで解ける問題にはなっています。
ではどうして合格ラインの点数が取れないのか?
その答えは、時間制限が異常に厳しいからです。
自校作成校の入試ではとにかく解く時間が足りないため、解き終えることができずに終わってしまう子が多く、それが原因で合格点に達しません。
国数英の3教科の中でも、国語と英語の時間制限の厳しさはひときわです。
国語は200~250字の自由作文がある中で説明的文章、文学的文章、古典の3題を解かなければいけません。すると1題10分少々で解くことになるのですが、文量も2,3ページ分と非常に長く、内容も難解なので最初の頃はまず終わりません。
英語はリスニングで10分弱時間を使われた後で、こちらも自由英作文と長い長文問題を解かなければならないので時間が足りません。
ですから、自校作成校の入試では早く読み、悩まずに解答を決める、早く書く(作文)ことが大切になります。
受験までに解く速さを上げなければいけないって知っていましたか?
多くの受験生はそれを知らず、この「早く解く」訓練を全く行わずに秋を迎えます。
過去問を解き始めて「あれ、全然終わらない、ヤバイ」と気づくんですよね。1時間半かけても終わらない子も沢山います。
ここで問題になるのが、早く解けるようになるためには半年以上の時間がかかることです。
例えば数学の確率が苦手なら集中的に補修をすればすぐに解けるようになります。でも、文章を読む速さって簡単には変わらないんですよね。
例えば1時間半かかってしまう子は40分も時間を短縮しなければいけないわけですが、秋からでは到底間に合いません。
特に塾の宿題をダラダラ終わらせている子は要注意。速く解く力が身についていないので、部活で忙しい中に短時間でサクッと宿題を終わらせている子には適いません。
あまり言われないのですが、都立の自校作成校の入試では速く解くことが一番重要だと思うので、中3の初めからそのことを意識して勉強を進めていくべきでしょう。
2.理科と社会で大量得点を狙う
2つ目の鍵は理科と社会です。理科と社会で大量得点をすることこそがが自校作成校攻略の最大の近道です。
自校作成校を受ける子はどうしても難しい国数英に目が行きがちです。実際にほとんどの時間を国数英の勉強に充てている子も多いのではないでしょうか。
でも冷静に考えてみて下さい。
理科社会は全都立共通の入試問題で簡単です。しかも理科社会は暗記科目なので勉強すれば絶対に点数が取れます。
国数英と理社、どっちが点数を取るのが簡単ですか?
当然、理科社会な訳です。
それなのに理科社会をあまり勉強せず、そこそこの点数しか取ってこない子が多いように思えます。
これは塾では理科社会はテキストを配布するだけなど、ほとんど教えないことが原因でしょう。国数英が難しいのでその対策ばかり行っています。
私の考えは全く逆です。理科社会をメインに勉強して余った時間で国数英を勉強するくらいの意識がちょうどいいと思います。
実際、理科社会で高得点を取ると合格は驚くほど楽になります。
例えば日比谷を狙う子は理科と社会は満点を取りましょう。共通問題での満点は難しい目標ではありません。実際に私の生徒は過去問では満点近くを取れるようになっています。
ここで理科社会で点が取れるとどれだけ合格が楽になるかを考えてみましょう。日比谷高校の合格ラインを7割(350点)とします。
理社で満点を取ると200点です。すると残りの3教科で150点を取れば合格です。1教科当たり50点です。いけそうですよね?
これを理社が85点だとしましょう。残りの3教科で180点を取らなければいけません。苦手な教科で40点を取ってしまうと残りの2教科で平均70点を取らなければいけなくなりますが、たぶん無理ですよね。
このように簡単な共通問題の理科社会で大量得点をすることができれば合格はもう目の前。そして私の指導経験から断言できますが、共通問題の理科社会で満点近くを取ることは自校作成校を目指す子にとって難しいことではありません。
理科社会の勉強法を含めた高校受験の対策法などは全生徒を第1志望に合格させた家庭教師が教える!高校受験完全攻略法で解説しているので、気になる方は見てみて下さい。
3.やっぱり内申点は超重要
今更言うことでもないような気がしますが、それでもあえて言っておきます。やっぱり内申点は超重要です。
内申点の評価が甘い中学の存在もあってか自校作成校を受ける子の内申点は驚くほど高いです。日比谷の受験生の多くがオール5と言われ、最低でも43は欲しいという話は聞いたことがあるかもしれません。
実際に内申点が足りなければ先生から受験しないことを勧められるでしょう。
どうして学校や塾の先生がそこまで内申にこだわるかと言うと、本番の試験が難しいので内申点が足りない分の挽回が難しいからです。
内申点の1点は本番の試験の3.29点分、実技教科の内申だと6.59点分に値します。
だいたい試験の1問は5点ですから実技教科で内申が1低いとそれだけで1問分以上の点差がついてしまっていることになります。ほぼ同じ学力の子が集まる入試でこの差はあまりに大きいです。
内申点が1上がれば合格率は大きく、大きく上がります。1下がれば合格率も大きく下がります。本当に内申点は重要なのです。
内申点にこだわり、内申点対策を全力で行う、1点でも高い内申点を取る。
分かっていてもこの事実から目を背けている方が多いように感じますが、自校作成校を狙う場合は何とかして内申点を上げなければいけません。
主要5教科はしっかりと時間を取って計画的に対策をすれば全教科90点以上でオール5は狙えます。私も自校作成校を狙えるような子にはテスト対策に全力投球をさせてオール5を取らせています。
ちなみに私が生徒に指導している定期テスト対策法は確実に点数アップで合格へ!家庭教師が教える定期テストの勉強法で解説しています。定期テスト対策には絶対の自信と実績があるので、内申点で悩んでいる場合はぜひ参考にしてみてください。
また副教科(実技教科)も「苦手だから無理」と諦めるのではなく、なんとか4を目指しましょう。
正直学校や先生によっては5は無理なところもあると思います。(私も美術は4しか取ったことがありませんでした笑)それでも、4までは何とかなりますし、評価が甘い中学なら全教科オール5も狙えるはずです。
「無理だ」「やってもなかなか上がらない」と諦めるのではなく、次の成績で内申点が上がっていなければ合格はない。というくらい真摯に向き合い、本気で対策をすることが自校作成校合格の鍵です。
残念ながら現行の入試制度では内申点は絶対的なものであり、「内申が足りないけど本番で何とかなるでしょ!」という考えは相当学力がある子にしか通用しません。
ですから私も生徒が都立を受ける場合には、絶対に次の学期から上げる意気込みで全力で定期テスト対策に取り組んでいます。
お子様の場合も危機感を持って内申点対策に取り組んでみて欲しいと思います。
おわりに
日比谷をはじめとする都立の自校作成校に合格することは簡単ではありません。しかし、私はしっかりと勉強してくれる子であれば戦略的に対策をすれば難しくないと思います。
はじめにお話しした通り都立高校入試は癖がある入試です。
なにも考えずに塾の言いなりに勉強していれば他の子とガチンコ勝負になるので結構大変だと思います。受かるかどうか微妙なラインの子が非常に多いことでしょう。
ただ、都立の自校作成校の入試の癖を見抜き、当日のテストで賢く得点することを目指して半年ほど勉強すれば意外なほど簡単に合格点を超えることができるはずです。
そのポイントが今回お話しした3点です。
ぜひ参考にしてみて下さいね!
途中でも紹介しましたが、このような公立高校の対策法から受験に向けた各教科の勉強法、入試問題で1点でも得点するためのテクニックなどをまとめた高校受験の攻略法と定期テストでの点数を確実に上げ内申点アップを成功させる定期テストの対策法をnoteで詳しく解説しています。
どちらも有料ではありますが、本気でお子様に志望校に合格して欲しい方には必ず役に立つ内容になっているのでぜひ見てみて下さいね!
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