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イギリスの食事は本当に不味いのか #005

イギリスに移住して、日本の友人たちから一番よく聞かれる質問が「イギリスの食事は本当に不味いのか」である。

これに関しては一概に答えることが難しい。

なぜなら、私は美味しいと思う派だが、イギリスに住む日本人仲間にも不味い派が結構な数いるからだ。

確かに、外食に関してはイマイチだ。

ちょっとカフェに入っただけでも10ポンド(現在レートで約2,000円弱)はするし、庶民が食べる一般的なランチでも15〜20ポンド(現在レートで約3,000〜4,000円弱)くらいが相場なので、そもそも積極的に外食をしようという気は起きない。

味は決して不味いわけではない。かといって、値段相応に美味しいわけでもない。

基本的に物価は日本の2倍だが、食事も同じく2倍くらいする。それに比例してクオリティも2倍になるわけではないので、美味しい・不味いの前に「高いっ!!!」の感想が先に来てしまうのが、正直なところだ。

また、当然のことながら、和食のクオリティは総じて低い。

日本のスーパーで500円くらいで売っている寿司なら、イギリスでは8ポンド(約1,600円弱)くらい払えば食べられる。でも、それが限界だ。ロンドンなどに行けばまた違うのかもしれないが、少なくともケンブリッジでは日本で食べられる以上に美味しい和食に出会ったことはない。

一方、フィッシュアンドチップスや、イングリッシュブレックファースト、アフタヌーンティーなど、イギリスを代表する食べ物に関しては、あまりハズレがないように思う。

ピザも美味しいことが多いが、パスタは外れることが多い。

屋台のトルコ料理などは、かなりの確率で美味しかったりする。

デザートはお店によって、ハマってしまいそうなくらい美味しいことも、びっくりするくらい不味いこともある。不味いデザートの場合、大抵は大味で甘すぎるのだ。食事が美味しかったレストランで、デザートも美味しいだろうと期待して追加注文などをすると、後悔することがしょっ中ある。

特に、マカロンなどの繊細さが要求される食べ物はイマイチであることが多い。

他にも、私はまだ食べたことはないが、中華やインド料理のクオリティも高いと聞く。

「味」に関しては、ほとんどのお店は不味いわけじゃないし、美味しいお店だってたくさんある。口コミを見ていけば、そんなに外れることもないだろう。でも、ほぼ全てのお店に言えるのは、日本基準的には「お値段相応ではない」ということだ。

どこに行っても高い。

しかしながら、私が思うに、イギリスは外食よりも家で食べる食事の方が総じて美味しい気がする。これが、私がイギリスの料理が美味しいと思う理由でもあったりする。

例えば、スーパーで3ポンドくらいで売っているレンチンのパスタやカレー。実は、めちゃくちゃ美味しい。ハムやチーズも美味しくて、パンにちょっと挟むだけで超豪華なサンドウィッチができる。もちろん、パンも美味しいものがたくさん売られている。冷凍食品だって美味しいし、オーブンに放り込むだけのお惣菜だって絶品だ。

さらに言えば、子供関係のイベントで地域のマダムたちが作ってくれる、ちょっとしたお料理や焼き菓子などをいただく機会がある。こういった手料理の類は、大抵めちゃくちゃ美味しい。

あとは、洋食系が好きか、和食・アジアンフード系が好きかによっても違うかもしれない。

我が家は基本的に洋食派なので、あまり苦労しないどころか、こちらの食事が合ってるくらいの勢いだったりもするのだが、和食・アジアンフード派の人たちは苦労しているように見えるので、好みの問題も大きいのかもしれない。

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