綺麗な上っ面ばっかで
何も見えねえ世界に
毒々しくざらついた華がたった一輪

あたいにとっては
その華だけが唯一
触れることのできる
本当に本当の華だった

それさえあれば
世界のくだらなささえ
笑って許せた

だからあたいは
ひたすらドブの中を彷徨って
その華だけを握りしめてた

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。