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ゼラニウムの香りで女の子を口説こうとした話

初めまして。主夫でWebライターのアザレア(@azalea_blog)といいます。

ニオイフェチ、とまでは言いませんがいい香りが大好きです。
中でも「ゼラニウム」の香りがお気に入りで、学生時代に使っていた制汗剤がその香りでした。
ゼラニウムの香りをかぐとその頃を思い出して頑張れたり、懐かしい気持ちになるのです。

今回はそんな思い出話をします。

人間の嗅覚は五感の中で唯一感情をつかさどる大脳辺縁系と直接つながっているので、記憶と共に残りやすい。
この効果をプルースト効果という。

日医On₋line

モテない学生の強い味方OXY

全国のOXYユーザーとロート製薬に袋叩きにされそうな書き出しですが、僕は愛してます。OXY。

学生の制汗剤といえば、シーブリーズがお決まりな気がしますが当時はまだ女子が使うイメージが強く僕を含め友人も敬遠している男子が多かったです。

……嘘をつきました。クラスの陽キャ(サッカー部)が使っていたので意地でも使うもんかという確固たる意志を僕は持っていました。

部活動もやらず学校外でボクシングを習っていた僕は、部活動に励む学生からすると浮いた存在に見えるのか、サッカー部のリーダー的存在には目を付けられてしまいます。

格闘家相手に暴力を挑むアホも不良もいなかったので、暴力やイジメなどはありませんでいたがとにかく嫌われていました。僕も殴られるのが嫌いなのでありがたかったですが。
ともあれ、目の敵にしてくる連中にこちらもなれ合うつもりなどありません。

敵の味方は敵です。奴らが使うシーブリーズなど絶対に使うものかと。
メリケンなんぞに屈するかと。(※シーブリーズはアメリカの企業発)
日本男児の誇りをもってOXY派でありました。

話が脱線しましたが僕がOXYを愛している理由と、社会適応力の低さが十分に伝わったかと思います。

ここまで読んで「OXYって洗顔料がメインじゃないの?」と疑問の方もいらっしゃるかもしれません。
実は冷感デオシャワーも売られてます。

昔(2008年頃)には黒いラベルで 厨二心 カッコいいデザインだったのですが、現在は見た目も爽やかで、香りのバリエーションがいくつかあるそうです。

ようやく本題にたどり着きました。
これが僕の思い出の一品です。

初めてメンズ化粧品に挑戦する15歳

部活動中に限って制汗剤の使用が認められていた我が中学校では、帰宅部の僕に市民権なぞありませんでした。
すなわち制汗剤を持っていなかったのです。

ボクシングジムではシャワー室完備だったので使う必要もありませんでしたし必要なかったというのもあります。
何を思って制汗剤に目覚めたのかというと


3年生の3学期に気になる女子と隣の席になったのです。


こいつは困った。汗臭いなどと思われたくないし、なんならいい匂いと思われたい。さてどうするか、と悩んだ時に見つけたのがOXYの制汗剤です。

OXY商品は洗顔料をはじめほとんどがゼラニウムの香りなのですが、男性向け化粧品ということもあり若干ライムの香りも交じってマイルドな香りになっています。

これを朝一登校前にワンプッシュしていい香りをつけていけば「おはよう」くらいは言える!

まださくらんぼの少年なりに必死に考えた苦肉の策でした。

好きな女の子に声かけるためならば

制汗剤1つでなにが変わるのか、と大人になると鼻で笑ってしまいますがこれが絶大な威力を発揮します。

付けた日は無事挨拶が出来ました。でもつけ忘れた日は挨拶するどころか声をかけるタイミングさえありません。

ゲームの乱数調整をかけているかのようにOXYを付けなければ彼女に声をかけるチャンスさえ手に入れることが出来ないのです。

いや、かんけーねーだろ
と言いたくなるでしょうが、本当にチェリーな頃なんで勘弁してあげてください。藁をも縋らなければ女の子に声をかけることもできないのです。

とにかく毎日つける習慣がついて、中学校3年生の思い出を振り返ると受験の記憶よりもゼラニウムの香りばかり思い出します。

結局その子とは挨拶のみの関係となり、卒業後疎遠となりました。受けた高校の名前さえ聞けなかったのです。OXYによる乱数調整も、挨拶までしか確定してくれませんでした。

もしかするとOXYのゼラニウムの香りに若干ライムが混じっていたせいだったのかもしれませんが過去は過去です。

ゼラニウムの香りを嗅ぐとあの頃を思い出す

最近ニトリでルームフレグランスを買いました。部屋の気分転換という事もありますが、初心を忘れないためでもあります。

ゼラニウムの香りを嗅いで思い出すのは中学校3年生の頃の未熟だった自分。その焦燥感や必死さ。

今では共に暮らしている妻に、当時たかだか挨拶1つするためあの手この手駆使していた時のこと。

声をかけるのに必死だったあの頃の自分が、会社を辞め妻の収入を頼りに生きている現在の自分見てなんと言うだろうか…

会社の退職に至ったのもその妻とその大事な娘との生活を守るためであった事は忘れてはなりません。

ついつい楽な方やカッコつけた生き方を選びたくなりますが、自分は妻と娘と一緒に生きていく方法を探す。ただそれだけを求めます。

もう一度ゼラニウムの香りを嗅ぐと、根っこにある自分を再確認できるのです。

藁をも掴んででも自分の願望は叶える。どんな手を使っても家族のために必ず稼ぐ。









ちなみに、妻にゼラニウムの香りのルームフレグランスを買った事を伝えてみたところ

私、ゼラニウムの香り苦手なんだよね~

だとさ。

おあとがよろしいようで…?

ゼラニウムのルームフレグランスは押入れの奥深くにしまい込みました。





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