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薬のせいなのか物忘れがひどく、なんでも忘れてしまうことが多いので、日記みたいなものにし…

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薬のせいなのか物忘れがひどく、なんでも忘れてしまうことが多いので、日記みたいなものにして書き留めています。

最近の記事

排水溝

排水溝の掃除は嫌いじゃなくて、とても生きてる感じがする。生きていれば何かしらが汚れていって、それを掃除している瞬間はとても好きだ。面倒臭いけれど、それでもこの鬱のなかでわずかに自分ができることが排水溝の掃除で、それで生活の歯車を回せているのならば、嬉しいことだ。恋人の髪はとても長くて、排水溝によく絡まっていて、それすら愛おしく思う。

    • 鬱ちゃん

      うつのときは、たばこの副流煙すら吸い込んでしまいたいようなそんな気持ちになる。ピアスを開けてるのは、痛みを感じて、生きている心地を味わいたいからで、なんかどんどん増えていく。 最近、家出をしてしまいました。きしねんちゃん(希死念慮)がすごく成長しちゃって、薬も金庫で管理してもらっているからODできないし、どうしたらいいかわからなくなって家を飛び出して隣の街の駅まで歩いたり走ったりしてみた。歩き疲れて、走り疲れて、もうしぬことすらどうでもよくなったから、タクシーで帰ってきた。

      • わたしのすきなひと

        私には好きな人がいます。好きな人は、いつも格好良くて、古着のにおいがして、料理も絵も文章も上手です。私は、好きな人には一生振り向いてもらえません。私が魅力不足だからです。 モテる人というのは自分の魅力をよくわかっていて、自信がおありです。だから振る舞い方が格好良くて、憧れます。 私には、別に好きな人もいます。でも恋心があるわけではなくて、もっと安心感のある、家族みたいな、好きなのです。 一生振り向いてもらえなくても良いのです。私の好きは憧れにずっと似ていて、見ているだけで眩し

        • 追いかける

          凍てつく手を伸ばして握ろうとしたエトワール、届かないからこその美しさと握った瞬間に壊れる儚さを知っていてなお人はそれを求める。

          小さな弔い、永遠の愛

          玄関の門に挟まれていた小さな仏花、 帰路で目についた、 知らない誰かから知らない誰かへの 遠い弔いの意。 仏花から玄関までの かなりの距離のあいだには、 頻き頻きと続く死者への 愛と弔意がみえた。 菊と竜胆だったか、永遠の愛を そっと、そっと置いて帰ったんだろう。

          小さな弔い、永遠の愛

          漁火、誘蛾灯

          朝や昼に取り残されてまたひとり、夜に放り出された。海がしょっぱいのは、ぼくたちが夜の海でしくしくと、人知れず涙を流しているからだと思う。 いつもその海に溺れかけながら、幸せを運んでくれそうな鳥のアイコンのSNSに群がる様は、漁火に群がる魚みたいだ。もしくはあれって誘蛾灯かもしれない。そうしてなんとなく、一人ではないことを感じていないと、息をしていられない。

          漁火、誘蛾灯

          窓際に飾っていた花はとうに枯れて、饐えたようなにおいが漂っている。手を伸ばして、硬くなった茎を握った。挿した時のしなやかさと色彩は失われている。台所で、指先を冷たくしながら水切りをしていた日々を思い出した。死んだら硬くなるのも、色彩が失われるのも、人間と同じだと思った。花を持ち上げると、いくつかの葉と花弁が床に落ちた。案外、小気味の良い音を立てながらはらはらと落下した。 玄関を出て、誰にも目のつかなそうなところを探し、枯れた花を置いた。枯れた花ですら、うまく捨てられないで

          青色の愛

          青いくらいの火力の強い愛でⅢ度の火傷を負いたい。神経ごと壊してくれ、痛みすらわからなくさせてくれないと困る。愛は赤色じゃない方がいい。骨まで愛してもらうには、まず焼いてくれないと話にならない。なんとなく温まりたいとか、そういうのじゃなくて、ブルーソーダのような鮮やかな青でタンパク質を破壊されたくて、無性にそうされたくて、皮膚に爪を立てて引っ掻いたそこから出た赤色はわたしの求めている色じゃなくて腹が立った。

          青色の愛

          昔から夜空を眺めるのが好きだった。冬は、オリオン座がよく目について綺麗だと感じるけれど、私はそれ以上にいつも赤い星に惹かれる。 小さい頃、風邪で熱を出すと連れていってもらった病院にあった星の本に、赤い星はもうすでに死んでいる星だと書いてあったことを、見るたびに思い出す。地球と、その星の間にはものすごい距離があって、遠い昔に星が放った光が今目に入ってきているという事実は、小さい頃の自分を驚かせた。星も死ぬということが悲しく、またどこか自分と同じだという安心感があるように感じ

          シナモン

          帰り道、コンビニで飲み物を買って、解けた靴紐も結び直さないままよたよたと歩いていた。ビニール袋と、制服の上に着たコートが擦れる音が建物の間で響いている。寒い冬は普段よりも音が大きく聴こえるような気がするけれど、それは実際気のせいではなくて、気温が低いと音が遠くまできこえるらしいことが何かに書いてあった。 東北の冬だというのに、どうして生足で歩かなければならないんだろうか。女の子は、お腹を冷やしちゃいけないのに、大人の事情ってやつなんだろうか。一度この謎の校則が問題になり

          シナモン

          風邪らしきもの

          風邪をひいた。 コロナ禍以前は本当によく風邪をひきやすく、その度に咳喘息になっては、治った頃にまた風邪に罹っていた。咳喘息というのは、気管支喘息の一歩手前の軽い喘息みたいなもので、とはいえ授業を抜け出さないといられないくらい永遠に咳が出続けていた。そうなると吸入?が必要になる。 私が煙草を吸えない理由ランキング2位はそれです。悔しい〜。 ほぼ一年中風邪をひいてたなあと思い返す。 私は熱がうまく出せないので、無駄に風邪を長引かせがちなタイプだ。風邪長引かせ大会があったら優勝す

          風邪らしきもの

          むげん

          昨日は、都会の規則的な建物を見ていると気持ちが落ち着くみたいなことを書いていたけれど、逆に、不規則で二度と同じ形を描かないのだろうというものを見ているととてもわくわくする。 コーヒーにミルクを垂らしてじっと眺めていると、何やら数式にはならなそうな広がり方をしていく。液体と液体が混ざる瞬間にできる模様は、そのときだけにしか見られない形だから、なんてことない日常の風景に過ぎなくとも私にとっては魅力的なものだなと思う。1秒ごとに変わっていくさみしさとか切なさみたいなものを美しいと

          むげん

          ご自由に

          日記を書き始めようとしたら、noteさんがお体に気をつけてください と言ってくれた。 ご自由にお書きください 以外のバリエーションがあることを知らなかったので驚いたし、こういうのはなんか嬉しい。 いつも使っているスマホのナビは、自宅に到着すると必ず「おかえりなさい」と言ってくれる。それはただプログラムされているだけの無機質な挨拶だけれど、なんだか健気で可愛らしいのでついついナビを設定してしまうから道を覚えられない。今日も両脇が崖の道に迷い込んで、助けてくれ〜と情けない声で呟き

          ご自由に

          冬、ねむる。

          越冬は大変だ。 肌は乾燥し、それを守ってやらなければならない。いつもより多く食べないと体が寒さを乗り越えられない。 寝るのに必要な体温まで、あとどのくらい震えれば良いかわからない。 眠剤の眠気と、薬による気分の高揚と、漠然とした不安と寂しさとで忙しい。なぜかピアノの音が聴こえてくる。 好きなラジオの力を借りて、それらをなんとなく頭の外に弾き出してもらい、寝るのに足りる安堵を得られたら、おやすみ。またあした。 私もあなたもいい夢を見られますようにと祈る。

          冬、ねむる。

          雨、川の水

          車のタイヤが雨水をかき分けて進んでいる音が聞こえて、ようやく外の雨に気がついた。分厚いカーテンはいろいろなものを遮断してくれてありがたいけれど、雨による頭痛からは守ってくれないので錠剤を放り込んだ。 魚の行方はわからないが、川の水が枯れていた。 魚は逃げられただろうかと心配している。そういえば、毎年川の水が抜かれるなんていう話を誰かがしていたような気もするけど、そんな話をされていたらその人の顔くらい思い出せそうなもので、気のせいなのか本当なのかちょっとわからない。冬に向けて

          雨、川の水

          わたしの祈り

          やわらかな草の上で寝転んで、青臭い葉のにおいを嗅ぎながら、手を繋いで夜空を見上げて、案外夜って暗くないんだなってことを考えられたら、なんとなくすべて大丈夫だと思える気がする。 夜明けが必ず来るということよりも、夜が案外暗くないものだとわかるようなことがあってほしい。 ずっと、祈っている。

          わたしの祈り