クラゲ入りピーナッツバタートースト
今から十七年ほど前のことだっただろうか。
ある朝目覚めたら両親はもうとっくに起きていて、テレビの音が聞こえてきた。
何を言っているかは聞き取れないけど、もう朝と呼ぶには遅すぎる時間であることはわかった。
母はトーストを用意してくれていた。
他人の食べ物が美味しそうにみえるのと同様に、母が焼いてジャムを塗ってくれたトーストはいつもより美味しそうだ。
黒いお皿にのったそのトーストは少し緑がかった茶色、というよりは緑にも茶色にも見える色をしていた。
クラゲ入りピーナッツ