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癒しの詩『秋』

俺は見慣れた公園に向かった

小さい頃から俺を見守ってきた巨大樹
緑の葉が枯れて黄色味がかる

木の下であの娘がバイオリンを弾いていた
優しい音色を聞きながら俺はベンチで本を読む
黄色いキャンパスにあの娘を描いてみたい

夕方の鐘と共に俺は公園を出る

あの娘の音色を聴くために公園に向かう
あの娘は来なかった
掃除のおばちゃんに聞く
どうやらあの娘は海外留学したらしい
春には会えるだろうか

夕方の鐘と共に俺は公園を出た

家のバルコニーでひとりBBQ
闇夜の中で鈴虫が鳴いている
あの娘を想いながらワインを飲む
ワインは少し辛かった


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