夢にのみこまれる

誰もが「あぁ、このまま醒めなければ良かったのに」と一度は思うはずだ。
一度とは言わずに、何度も。

夢の中で自分は存在意義のある「主人公」だ。
空飛ぶ夢も、戦ったり、恋したり、死んだり。

見る夢には深層心理が働いているともいわれる。
夢占いだって存在するくらいだし、見てみればやはり思い当たる節があったりもする。良いようにとらえたいという心理ももちろん働いているだろう。

例えば自分が死んでしまった夢を見た時、夢占いでいえば結果は意外と良かったりする時もある。
「再生」「前進」の様な吉夢であると言われたり、しかし死に方によっては「不安」「運気の低下」にもなったり。
夢の中では死に方が大事らしい。選べるなら選んでみようと思う。

目が覚めてしまったがその続きを見たいと思う時、そのイメージを残したまま再度目を瞑る時がある。
なんと見れる時がたまにあって、その次に醒めた時、時計を見ると数分しか経っていなかったりするが、物語は三章ぐらい進んでたりもする。

偶然なのか、このように二度寝をして続きをみたり別の夢を見た後に目が覚めた時、いつも脳みそが喰われたような感覚に陥り、しばらく動けない。
頭を使って見ているのだから当たり前と言えばそうかもしれない。

しかしそれだけではない、押し寄せる虚無感と、目覚める事の出来ない夢が近付いてきていることを感じるのだ。

最期、夢の中で死んだ時、私はどこで「再生」するのだろう。

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