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【エッセイ】不自由な自由


いま、あなたは自由ですか?
それとも不自由ですか?
そう聞かれたらあなたならなんて答えますか?


え?私ですか?
私は・・・"

不自由な自由かな?って答えます。


自由ってなんだ


”自由”
他からの強制・拘束・支配などを受けないで自らの意志や本性に従っていることをいう。自分の思うままにふるまえること。
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人間 究極言えば生まれた瞬間が一番自由なんでしょうね。
思うままにふるまえるどころか、生まれた瞬間産声を上げるのもお腹が空いたとかおむつが汚れたって泣くのも本能ですからね。

そう考えると少しずつ成長して、大人になっていく毎に”不自由”を増やしていくんだなって思うんです。

じゃぁ不自由って意味はと言うと。。。

”不自由”
思うようにならないこと。不足や欠けた点があって困る事。不便な事。またそのさま。
Weblio辞書

仕事の話



仕事の話で言うと
よく人と話してると言われることが

「いいよね~個人事業主って」
「え?何が?」
「だって自由じゃん」

自由”そんなイメージを持たれがちです。
どうやってどんな仕事をしていくかは人それぞれ。私自身現在いくつか違う業種の仕事をしていますが”自由”と言う意味においては正反対。
期限があったり、決まり事も多く、出来なけりゃ収入には繋がらない。
もうお手上げ無理~誰かお願い~なんて許されないし、仕事を失うだけ。

じゃぁどうして個人で仕事をしてきたのかと言うと、自身の出来ることが限られていたから選択肢がなかったんですけどね。
決して”自由”に仕事出来るからなんて理由なんかじゃないんです。
むしろ不自由な事の方が多いんですけどね。

父のこと


年齢を重ねるごとに得るものもたくさんあるけれど、同時に失ってるものもあることにどれだけの人が気が付いているんだろう。

そんなことを考えるといつも亡くなった父の事を思い出す。
仕事に対しての向き合い方も、才能も能力や人間力もあった父だった。

認められ、会社でのポジションが上がっていく毎に、仕事に追われ家族との時間なんかは優先順位にすら入っていなかっただろう。

そんな父がまだ働き盛りで末期がんが発覚した。
病気が発覚する数か月前、父と2人で食事に行った時に言ってたことがある。

「もっとゆっくりお前の成長を見たかった」
「もっと家族で旅行に行けばよかった」
「もっと家族一緒に居たかった」

と。

問題の多い父ではあったけど、大人になってから父の大変さも理解していたし、”企業戦士”だの”24時間戦えますか”なんてCMがあった時代でもあったのである意味仕方がなかったと思う。

会社での地位、収入、得たものもあったけれど同時に失ってしまったのは二度と戻らない”時間”だったのではないかと思う。
そのことに少し気が付けた父は生きていく上で何が大切だったのかを考えたのだろうと思う。


生前最後に父が言っていた

今までの人生に後悔はないけど、今…死ぬのは悔しい”

その意味が分かった気がした。

誰よりも自由に生きていたように見えて実は誰よりも不自由な父であったんだと思った。

不自由な自由


子供の頃私は早く大人になりたい、自由になりたい そう思ってた。
でもいざ大人になってみたら、自由どころか不自由な事ばかり。
そう感じ始めた時から、心が病んでしまったり、心が壊れそうになることが何度もあった。
いや正しく言えば何度もある。
そう…現在進行形で。

どうしたら、心だけでも自由になれる?

どうしたら・・・
どうしたら・・・

大人になってからあるきっかけがあって、自分の
特性を知った。

それは生きていく上ではハンディと言えるかもしれないでも抱えて生きていくしかない。
自分と折り合いをつけていくしかない。

自分の心が自由になれないのは
抱えている不自由のせい?

誰かが束縛しているわけでもなく
責めるわけでもないのに

わたしの心はいつも不自由だ。


いつか本当の
自由な自分で
向き合える日が来るのだろうか。


いつか不自由な自分でも
向き合える人が現れるんだろうか。


いつか、こんな私でもいいと
心から理解してくれる人が
現れるんだろうか。


いつかそんな自分の心を
自由に出来る自分に出会えるんだろうか。
不自由な自分は自分じゃないから。




いつか…

いつか…



だから今日も笑っていよう




いつか


いつの日か


きっと。




















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