見出し画像

サチコ伝説 その2

サチコには子どもが3人います。女男男の順で、私の義理父が長男にあたります。長女である義理伯母(Mおばさん)は離婚していて、2人の娘さんは独立しているので、名古屋でひとりで住んでいます。そのため、たまに義理実家へ来て家事をしてくれます。今回は、Mおばさんとサチコのエピソードです。

義理実家にかかる生活費はサチコが管理しています。食費、水道代、光熱費などなど。食費に関しては定位置に専用のお財布が置いてあって、手伝いに来てくれたMおばさんや帰省してきた義理妹がスーパーに行く時は、そのお財布を持って行きます。

ある日、Mおばさんがお昼にトンカツを揚げてくれました。主人が「これうまいな!誰が作った?」と聞いたら、すかさずサチコが叫びました。

「私が作った!!」

???
いやいやいや、作ったのはMおばさんです。買い物に行って、豚肉に小麦粉と卵とパン粉をつけて、油で揚げたのはMおばさんなんです!!でも、サチコはなんの臆面もなく私が作ったと言います。

これ、よくあることなんです。なので、Mおばさんもあえて否定しません。

お正月に黒豆が出たので、私が(よいしょのつもりで)「おばあちゃん、これおいしいね。さすがおばあちゃんだね!」と言ったら満足そうでしたが、後から聞いたら煮たのはMおばさんだったそうです。

サチコの思考回路としては、『お金を払ったのは自分=作ったのは自分』なのです。材料を買わないと作れないのは確かだけど、だからって作ったことにはならないでしょう、と、私は思うのですが。

そのため、Mおばさんがどんなに家事をしてくれていても「私がMを食わせてやっている」「何の役にも立たない」と公言します。ありがとうなんて、絶対に言いません。

そんな目に遭っているので、Mおばさんはいつも私のことを気にかけてくれます。「あゆみちゃん、大丈夫?」と言ってくれます。サチコの愚痴を聞いてくれます。私にとってかけがえのない大切な義理伯母です。たまに、Mおばさんが義理のお母さんならよかったなぁと思ったりもします。

サチコのまわりの人は、みんなサチコの生態をよくわかっています。なので、みんなわたしにやさしいです。そのおかげで、なんとかがんばれている毎日です。

#義理祖母 #孫嫁 #長男の嫁 #土建屋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?