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サチコ伝説 その3

サチコには、長男である義理父の他に、次男がいます。この義理叔父は義理実家から20分くらいのところに家を建てて、奥さんと子どもと孫と住んでいます。サチコは、この奥さん(Kさん)が、大のお気に入りです。何かにつけて義理母(Hお母さん)とKさんを比べて、『HさんはダメでKさんはすばらしい』という理論を展開します。

そもそも、結婚当初から完全同居で24時間サチコと一緒にいないといけなかったHお母さんと、たまに会うときだけうまくやり過ごせばいいKさんを比較すること自体が間違っているのですが。

Hお母さんは、学校の先生でした。主人達を産んでからも復職して働いていました。まわりからの評判もよくて、みんなに好かれていました。それも、サチコは気に入らなかったんだと思います。要するに、僻んでたんでしょうね。

一方でKさんは、偶然ですが同業の土建屋の娘さんです。結婚してからは自分でちいさな造園のお店をしています。このプロフィールがすでに、サチコ大歓迎なわけです。

「Hさんはすぐに復職して、何にも子育てをしなかった。朝早く子どものごはんも支度しないで学校へ行くから、私が孫4人の世話を全部して、私が育てた。Hさんは、産んで終わりの何もしない母親だった。」と、未だに言います。主人や妹に向かって、「あんた達のお母さんはなんにもしなかったでね!」と言います。子どもに向かって、亡くなったお母さんのことを悪く言うって、どんな神経してるのでしょうか。

Kさんは自宅の一室で仕事をしてるので、育児に困ることはありません。さらに結婚前は幼稚園教諭だったので、子どもには慣れてて扱いも上手です。社交的で、お酒とおいしいものが好きで、お料理も得意なので、よくご自宅でパーティーをしてくれます。ハロウィンとか、クリスマスとか、サチコの誕生日とか。サチコ、狂喜乱舞です。それも、「Kさんありがとう」と言えばいいのに、それをしないで「Hさんはパーティーなんて一回もしてくれなかった。こんな料理も作ったことはなかった。」とHお母さんを批判します。

主人達に言わせれば、全然そんなことないんです。Hお母さんはちゃんと家事してたし、みんなのお誕生日もクリスマスもお祝いしてくれたと言います。そもそも同居しててサチコの誕生日をスルーするなんて、その後がおそろしくてできないと思うし。私ですら、毎年頭を悩ませながらサチコのお誕生日プレゼント渡してます。母の日と敬老の日も。これがまた厄介で、花束を渡せば枯れると言われ、鉢植えを渡せば置く場所がないと言われ、食べ物を渡せば添加物チェック、もう現金か?商品券か?となります。今年の誕生日はブラウスがほしいと言うので、ユニクロオンラインの画像見せて本人に選んでもらいました。
Hお母さんは外で働いてたから、そりゃあKさんよりおうちにいる時間は少なかったかもしれないけど、立派なすてきなお母さんだったのです。

こんな感じで、いつもHお母さんがKさんの当て馬みたいにされるので、わたしとしては大変申し訳ないのですが、Kさんに対してつい、斜に構えてしまうのです。実際Kさんがどう思ってるのかわかりませんが、Kさんがうまく立ち回るから、Hお母さんが悪く言われる。Hお母さんを踏み台に利用して、Kさんがうまくやってる。みたいに感じてしまうのです。

ついでに言えば、義理叔父(サチコ次男)のイメージも、よくはないのです。率直に言うと、『会社のお金で遊んでるダメな次男坊』と認識しております。一応うちの会社の常務なんですが、朝一度出勤して、新聞読んだら外出して、終了です。そのわりに、接待交際費の支払いだけはぶっちぎりトップです。私は経理もしてるので、しょっちゅう領収書を渡されます。お高いお店のお食事代&自宅までの代行代のセットです。さらには、家族旅行の領収書を落とせとか、お土産代まで「これよろしく!」って言われると、さすがに一言チクリとしたくなります。立場上断れないのがもどかしいので、せめて主人には報告入れてますが、叔父相手にって言いづらいですよね。代替りしたことだし、もうちょっと何とかしたいところです。あと、このご夫婦はいま義理実家にとんでもない爆弾を設置してくれたので、それはホントに火急的速やかに撤去願いたいです。

サチコを取り巻く人達は、とてもバリエーション豊富です。

#土建屋 #長男の嫁

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