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OLYMPUS PEN-FTというカメラ

先日買ったカメラはOLYMPUS PEN-FT、


35mmフィルムを使うハーフサイズカメラだ。

ハーフサイズカメラ (英: half-framed camera) は、135フィルムを、いわゆる「ライカ判」(36mm×24mm)の半分のハーフ判にて使用するカメラである。ハーフカメラともいう。
(Wikipedia「ハーフサイズカメラ」より引用)

ハーフサイズカメラゆえにフィルム枚数が多い。
したがってまだファーストロールを撮り切っておらず、ここに載せられる写真がない。

なので、まずは使い心地のレビューをまとめた。

1.35mmフィルムを使う

念願の銀塩カメラである。
大学生の頃に、旅する写真家だった祖父から最初に譲り受けたカメラも銀塩だったので、触れるのは初めてではないのだけれど…それはまた別のnoteで触れたい。カメラの色んなことを教えてくれた師匠でもある。

(祖父 photo by. 私)

今はフィルムを現像してデータ化は出来るが、それでも撮ってから画面で写真を見るまでにタイムラグがあり、なんとも待ち遠しい。
この待ち遠しさがまた良い。
手間がかかる、時間がかかる、というのが既に楽しい。
私はまだ経験が浅いため、完成品を見るといつもアメイジングな気持ちになる。

フィルムのぼんやりとした輪郭と空気の温度を感じるような描写もまた良い。
専門的な知識はまだない。これから、これから。

2.ハーフサイズカメラ

デジタルカメラに比べると、フィルムカメラはどうしても現像代やデータ化のためにコストがかかってしまう。
が、ハーフサイズカメラなら同じ価格で2倍の枚数を撮ることができる。
シャッターを押すハードルは半分。だから、気兼ねなく撮って良いのだ。
段階露出だって、やっちゃおう。切り替えは手動だけど。

[実際に本機で段階露出を行った作例を追加(2021/08/17)]

また、フィルムが半分のサイズになると画質も半分になるが、作例を見ても私にはさほどデメリットには感じない。

富士山や白川郷の朝焼けを鮮明に撮る、みたいな使い方には向かないかもしれない。
街を歩いていて綺麗だな、ここ良いな、みたいな気合い0の使い方に向いているように思う。

気合が0だから、人を撮るにしても、撮られる側も構えすぎることなく、自然な表情を拾いやすいのではなかろうか。

3.ハーフカメラなのに一眼レフ

世界でも、OLYMPUS PENのFシリーズだけらしい。
ハーフサイズカメラ特有の優しい描写にピント合わせが加わり、ぼかしも自由自在。

標準装備の単焦点レンズはズーム機能がないため、被写体に対して撮影者があちこち動き回ることになる。
上達するのに単焦点はいいぞ、ってうちのじーちゃんが言ってた。

4.一眼レフなのにコンパクトなサイズ感

詳しいことは詳しい人が説明されているので中身のすごさについてはそちらを見ていただきたい。
なんせ、職人技、当時の技術力にしびれる!

デジイチを重さを理由に持ち歩かなくなってしまった私にとって、これは決め手の一つになった。
初めはコンパクトフィルムカメラを探していたのだけれど、このサイズ感で一眼レフなんて、理想の上を行っている。

5.標準装備レンズ[zuiko auto-s 38mm f1.8]

購入時、カメラ屋さんのPEN FTの隣には、同じくOLYMPUSのハーフサイズカメラ、PEN Eシリーズも鎮座していた。
どちらにするか迷ったが、FTの方がレンズが明るいことで室内の明かりでも問題なく撮れることを聞き、さらに惹かれる。
撮り終える前から、現像するのが待ち遠しい。
うちの可愛いわんこは、おいしいごはんは、上手に撮れているだろうか。

6.フィルム巻き上げレバーの手応え

これ、このレバー。

ギッギッギッって巻き上げるノブもいいんだけれど、このガッチャン!っていう操作に胸は高鳴るばかり。
先代の一眼レフもこの形だったけれど、コンパクトさゆえにシャッターボタンの下じゃなくて、本体についてるのは珍しい。
(そもそもこのカメラはシャッターボタンも変わった形をしている。)

説明を聞いている間、あーもう、これ、買っちゃおうかな!これにしちゃおかな!という心境になっていたことは記憶に新しい。

ちなみに本来は1回巻き上げるだけで良いはずなのだが、私の買ったこのカメラは1回がちゃん+ほんの少しだけ追加で回さなければシャッターが押せないじゃじゃ馬だった。使ってくうちに慣れてきた。

7.セルフタイマー付き

セルフタイマーがこの右上のレバーなのだけれど

使いたい時にレバーを90度回し、小さなボタンをポチッと押すとと、チッチッチッ…と昔のキッチンタイマーが時を刻む時みたいな音が聞こえ、レバーがゆっくりと戻ったと思ったら、徐にシャッターが切られる。
秒数は10秒くらい。曖昧。

このメカめいたフォルムでこのアナログさは何なんだ。可愛すぎやしないか。
ちなみにこの機能はまだ使っていない。使いたい。

8.ファインダーが縦

SNSやスマホで見る前提で写真を撮ることが多いので、普通に構えても縦構図になるのは便利。

だけどファインダーが暗くて裸眼だとピント合わせが厳しい。
薄暗いところだと眼鏡をかけても厳しい。
被写体までのだいたいの距離と、レンズのメモリを合わせるくらいで、あとはカメラとフィルムの様子を伺っているところだ。

9.露出計は故障していた

上の写真のファインダー左横にある赤い数字は露出計なのだが、残念なことにこちらは故障しており、整備してももう動かないのだそうだ。
なんせ1966年発売のアンティークカメラなので、そういう個体もあるだろう。

露出計は今はアプリで十分かなと思うが、そのうち露出計を使わずとも絞りやシャッター速度の目星をつけられるくらいにはなりたい。
今はその感覚を掴むため、アプリの露出計で都度測定している。

ちょうどいいアプリもあったので、こちらを使用している。
マニュアル慣れしてしまえばスタート地点に立てたも同然ではなかろうか。

以上がこのカメラを持って4日目の感想だ。
この週末あたりで一度ファーストロールは撮り終えて現像に出したい。
偶然の生み出す産物、というのも楽しみの一つ。

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