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子どもの心のはぐくみ方

「ママ、これどうしたの?」

洗濯物にあったベッドのシーツをみて長男が言った。

3人目を出産してすぐから
1歳の真ん中娘に加えて
もうオムツは卒業していた4歳の長男まで
時々おねしょをしてしまうことがあって、

かわるがわる上の子ふたりがお漏らしをする度に
私はシーツを洗濯していた。

たぶん、長男は
またぼくか妹のどちらかが
おねしょをしてしまったんじゃないか
と思って
私に聞いてきたんだと思う。

「毎日使っているから、時々こうやって洗濯してるんだよ。
今日は誰もお漏らししてないから大丈夫。」

そう答えた私は、普段隠しているつもりでも
子どもたちがおねしょをする度に
ああ、また洗濯しなくちゃいけなくて大変だな』と
思っている気持ちが伝わっているような気がして
なんだか申し訳ない気持ちになった。



そんな長男がある日
保育園から帰ってきて家の駐車場に着いたとき、
「おしっこしたい!」と慌てていた。

私は生後3ヶ月の末っ子を抱っこしながら
1歳半の娘を車から降ろしている途中だったので、
カギを渡して先に行くように言った。

アパートの階段を登る途中、
1歳の娘は「ママ、抱っこぉ〜」と泣き出して
立ち止まってしまっていた。
そして家の玄関からは
長男の大きな泣き声が聞こえてきた

慌てて駆けつけると
彼はトイレに間に合わず、玄関の扉を開けたところで
靴を履いたままおもらししてしまっていた。


私は下の子たちを抱き抱えながら
「いいんだよ。間に合わなかったんだね。」
と言った。
すぐにトイレに連れて行ってあげられなくて
やるせない気持ちになったと同時に

わんわん泣きじゃくる長男をみて
彼の心が傷ついてしまっていないか
とても心配になった。


お風呂場できれいに洗ってあげると
落ち着いた長男が「ぼく、カギがとれなかったの」とつぶやいた。
玄関のカギを開けることはできても、スムーズに鍵穴から抜くことはまだできなかった。

私はそのことで長男を怒ったことがあった。
カギが抜けないことをあきらめて
放置されていたからだ。

できないことを伝えて
差しっぱなしにしないで欲しかっただけだった。

それがまさか
トイレに間に合わない時まで
”ママに言われたことを守らなきゃ”
になってしまうとは

その時は想像もしてなかった。


そんなことで彼の心が傷ついてしまうなら
あの時怒らなければよかったと後悔した。



子どもってお母さんがいうことを
本当によく見てるしよく聞いている。


私が
子どもたちに大切にしてほしいことや
伝えていきたいことは、


玄関に差したカギの抜き方じゃなくって

たとえ失敗したとしても

大丈夫だよ。
あなたがそんなに傷つく必要なんてないんだよ

ってことなのかもしれない。


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