わたしのはなし 後編
何とか大学進学を許可されて進学コースに進み、大学受験へ。
共通一次テストの前日にインフルエンザにかかり発熱、焦った私は栄養ドリンク3本を飲み干す、しかしこれが逆効果で39度の高熱なのにハイテンションという訳のわからぬ状態で、一睡もしないまま共通一次に突入。
この危機的状況下で、私の超人的能力が開花した。
凄まじい集中力で共通一次を解きまくり、高得点を取得する。
などという奇跡がこんなアホみたいなシチュエーションで起きるはずもなく、当然共通一次どころか大学受験そのものが、ズタボロな結果だった。
共通一次の初日最初の数Ⅱで1ページ飛ばしてマークシートをつける。美術実技試験で人体クロッキーデッサン(全身を描くのが基本)だというのに何故か顔の中央だけ描いて、異常事態な受験生にざわつく監視員、「私の凄腕にビビっとるな」と勘違いしドヤ顔で、不合格。国公立の志望校など全部落ちた。結局、滑り止めの九州産業大学芸術学部デザイン科に行くことになる。
しかし運命とは数奇なもので、この不本意な大学進学で私の人生は180度変わることになる。
大学である1人の教授との出会いが、私の感性の扉を大きく開かせた。美術やデザインのみならず、思想や哲学、精神世界や信仰、医学や量子力学、文学や物理、占星術や手相や心理学、超常現象や宇宙生命体まで、とにかく幅広い知識と思考回路を持った教授の話は20歳の私には震えるくらい面白かった。そんな人には、会ったことがなかった。
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