夜中の浜辺で何度もじゃんけんした話
備忘録としていつか書こうと思っていた話。
6月のある水曜日。20時ごろ。
学校の門の前で友達3人が私を待っていた。すでにご飯は食べたらしい。
私だけ二次会からの参加のノリで合流した。
「どこ行く?」「どうしようかー」
「カラオケ?」「なんか微妙じゃない?」
と全く前に進まない会話を駅前のファミマで繰り広げる。
一人がドライブしようと言い出した。私は渋る。絶対に今日中に帰れなくなるからだ。帰りたい。帰って早く寝たい。
しかし多数決で負け、3対1でドライブに行くことになった。
友達の家まで行き、車に乗り込む。行き先はなんとなく湘南に決まった。
途中でマックのドライブスルーに寄る。優柔不断な私たちは店員さんにイライラされながら注文する。
車内がナゲットの匂いでいっぱいになる。
なんだか楽しくなってきた、と思ったら私のマックフルーリーを忘れられていた。レシートを見たら注文すらなかったことにされている。爆笑する友達・・・やっぱり楽しい。
高速を降り、九十九里浜沿いのコンビニに車を止め、誰もいない真っ暗な海岸へと走る。
うっすらと向こうに江ノ島が見えた。波打ち際まで行き、立ち話をする。
何を話していたか忘れてしまったが、きっと大したことじゃない。いつも学食前のベンチでするような会話だったと思う。
大きな波に気づかず足元が濡れてしまった。「うっわ最悪ー」なんて言い合いながら車に戻る。
帰りの道で誰かがビートルズのヘイ・ジュードが流した。最高のタイミングでよくこの曲をチョイスした!と思うほど雰囲気に合っていた。
この時流したビートルズはきっとふとした瞬間に思い出してずっと覚えていると思う。
空が明るくなってきた高速で、「好きな芸能人と車で旅行に行くなら」という妄想で盛り上がったこともきっと忘れない。(ちなみに友達は、4人乗りの車の乗車位置について自分と吉岡里帆と宇垣美里とのん。で真剣に考え寝れなくなっていた)
そのあと東京に戻っていたつもりが富士山方面に向かっていたこともきっと忘れない。
始発で解散。またドライブしよう。
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